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店内映像をAIで分析しレジの混雑度を軽減するサービス、OKIが発売

DIGITAL X 編集部
2017年12月1日

小売店内の映像をAI(人工知能)で分析することで、レジ業務の改善を図るサービスを、OKI(沖電気工業)が発売した。混雑度に合わせてレジの要員数を変更することで、人手不足の解消や顧客満足度の向上を図る。2017年11月15日に発表した。

 OKI(沖電気工業)が提供するのは、店舗業務の改善支援サービス「VisIoT(ビショット)」。第1弾として、「レジ適正台数見える化」と「レジ混雑予測」の2つのサービスを開始した。いずれも、群馬県前橋市に本部を置くスーパーのベイシアと共同で開発した。2016年4月からベイシアの三好店(愛知県みよし市)で実証実験を実施し、効果を確認しているという。

 レジ適正台数見える化サービスは、店内画像からレジの待ち人数を算出し、POS(販売時点情報管理)データと連携しながら、適正なレジの台数を把握できるようにする。過去の実績を分析することで、必要なレジの台数を推奨し、レジ要員の勤務シフト計画の最適化につなげる。

 レジ混雑予測サービスは、来店客の属性情報と、それぞれが買い物に要する時間を認識し、レジに到達する人数を予測するもの。予測を基に、適正なレジの台数を逐次算出し、管理者のスマートフォンに通知する。管理者は通知内容に従うことで、レジが混み始める前にレジの台数を増やすよう指示できる。レジの混雑を回避することで顧客の満足度向上につなげる。

 レジ業務は、小売店の業務の中でも現場への負担が大きく、余裕をもった要員数を確保しているケースが多い。要員が少ないと会計の待ち時間が長くなり、顧客からのクレームにつながっているからだ。しかし、やみくもにレジ要員を増やしても効率が悪い。昨今は、それだけの人手を確保することすら難しくなっている。

 OKIは今後、VisIoTシリーズとして「シフト計画作成支援」「欠品検知」「特定人物検出」「待ち時間予測」などのサービスを提供する予定である(図1)。

図1:VisIoTシリーズとして提供を予定しているサービス群

 さらに、小売業務に限らず、金融業や物流業などの店頭業務の改善を支援するサービスも提供していくという。