• News
  • 製造

米GE Healthcare、診断支援ソフトウェアの開発でスイスRoche Diagnosticsと提携

DIGITAL X 編集部
2018年1月12日

米GE Healthcareが、診断支援ソフトウェアの開発に向けて、スイスのRoche Diagnosticsと提携した。画像診断装置で世界的なシェアを持つGE Healthcareと、病理組織や遺伝子などの検査薬/検査設備で世界的な実績を持つRoche Diagnosticsが、それぞれの知見持ち寄って開発に取り組む。2018年1月8日に発表した。

 今回の提携で開発するのは、病理組織や遺伝子、バイオマーカーなど体組織の検査で得られた結果を、MRI(Magnetic Resonance Imaging)やCT(Computed Tomography)といった画像診断装置による検査結果を組み合わせて分析するソフトウェア。同種のソフトウェアの開発は、これが初めてだという。

 さらに分析結果から、がん治療や救急医療の現場で診断や治療方針の決定を支援することを目指す。そのためには、体組織のデータに加え、患者の病歴データや、経験則による最適な対処法、リアルタイムの生体監視データ、最新の研究成果も合わせて分析し、患者一人ひとりで異なる病状を正確に把握できるようにする。

 両者が開発するソフトウェアが完成すれば、がん治療に参加する各分野の専門医に、詳細なデータを表示できる共通画面を用意できる。専門医は共通画面を見ながら、それぞれの知見に基づく治療方針を協議できることになる。救急医療の現場では、危険な状態にある患者に対し、重篤な合併症の発症をいち早く把握、あるいは発症前に予測できるようになるという。