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自動運転技術を研究開発するためのクラウドサービス、アプトポッドが提供

DIGITAL X 編集部
2018年1月18日

自動運転技術や高度運転支援技術(ADAS:Advanced Driver-Assistance Systems)を研究開発するためのクラウドサービスが登場した。自動車内を流れる各種データの分析を可能にする。データのリアルタイム処理などを手がけるアプトポッドが2018年1月17日に発表した。

 アプトポッドが提供する「Visual M2M Automotive Pro」は、自動車に搭載されている電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)をつないでいるネットワークのCAN(Controller Area Network)上を流れるデータを各種手法で分析するためのクラウドサービスである(図1)。自動運転技術の研究開発用途を想定している。

図1:Visual M2M Automotive Proは、車載ターミナルシステムが収集したCANデータを受け取り、分析や視覚化などを可能にする

 自動車が生成する各種データは。専用の車載ターミナルシステムをてCANに接続し、クラウドに送信する。車載ターミナルシステムはCANデータに合わせて、GPS(全地球測位システム)による位置情報データや、ジャイロセンサー、加速度センサーの計測値を送信するため、クラウド上ではCANデータと各種付随データを組み合わせた分析や表示や可能になる。LIDAR(Light Detection and Ranging)やミリ波レーダーといった車載センサーの計測値も確認できる。

 さらに、車載ターミナルシステムにはカメラを接続でき、静止画や動画を送信できる。動画に合わせて、各種データの変化をリアルタイムに確認することも可能だ。車載ターミナルシステムは、Bluetoothを介してスマートフォンと連携できるので、スマートフォンで撮影した動画と、CANデータの時刻を同期させてアップロードすることもできる。

 収集したデータはクラウド上での分析だけでなく、csvやdbc、a2lなどのファイル形式でダウンロードできる。API(Application Programming Interface)を通した外部システムとの連携や、専用アプリケーションの開発も可能である。