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AIのアプリケーションの開発・実行に向けたオープンソースプロジェクト「Acumos」が誕生

DIGITAL X 編集部
2017年11月7日

企業や研究機関が開発するAI(人工知能)のアプリケーションは、開発・実行基盤が異なれば当然ながら他の環境では利用できないことが多い。この問題を解決するためのOSS(オープンソースソフトウェア)のプロジェクトが誕生した。OSS推進団体のThe Linux Foundationが2017年10月30日に発表した。

 新プロジェクトの名称は「Acumost Project」。米AT&TとインドのTech Mahindraが、それぞれが開発したソースコードを寄贈し創設メンバーになった。Acumosでは、AIのアプリケーション開発に利用できる共通ライブラリを集めたフレームワークと、その開発・実行環境の提供を目指す。

 同フレームワークを使って開発したアプリケーションのためのソフトウェア部品は、だれでも入手でき、それぞれのアプリケーションで再利用できるようにする。発表によると「AIマーケットプレイス」を開発し運営する予定があるという。

 プロジェクトは2018年の早いうちに動き始める予定。現在、企業を中心に参加メンバーを募集している。ソースコードは活動開始直前に入手できるようになるとしている。当初はアプリケーションとマイクロサービス開発に焦点を当てて、プロジェクトの活動を進める予定である。

 Acumos Projectについて、The Linux FoundationのExecutive DirectorであるJim Zemlin氏は「AIや機械学習に興味を持つ開発者なら誰でもソースコードを入手でき、特定の要件に合わせて改変して使うのも自由だ。Acumos Projectに対し、自動運転やドローン、統計解析やデータ分析などにかかわる企業が興味を示すことを期待している」と話している。