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手荷物検査のX線画像をAIで解析し危険物を検出、日立が開発

DIGITAL X 編集部
2017年11月16日

空港などにおける手荷物検査では、中身をX線で撮影するものの、その判断は人手に頼っているのが現状。そのX画像をAI(人工知能)で解析し危険物を検知する技術を日立製作所が開発した。2017年11月1日に発表した。

 開発したのは、X線画像をAI(人工知能)で解析し、手荷物の中身を1つひとつを認識し、それぞれの材質や密度から安全性を判定する技術。形状的には安全に見える物も、材質や密度が一般的な数値から、かけ離れていれば、改造や細工の可能性があるとして検出し、目視でによる詳細検査をうながす。

図1:X線画像から危険物の可能性の有無をAI(人工知能)で判断する

 この技術を使えば、手荷物検査の担当者はすべての画像をチェックしなくても、危険物を発見できるようになる。業務効率の向上に加え、利用者の検査の待ち時間短縮にもつながる。同技術を使った試作機による手荷物検査では、すべての手荷物を目視で検査する場合と比べ、同じ時間で検査できる手荷物の数が40%ほど増加したとしている。

 日立は今回開発した技術を使った手荷物検査システムを2018年度中に実用化することを目指す。