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デジタルツインに対応した産業機械業界向け設計システム、独シーメンスが発表

DIGITAL X 編集部
2017年11月28日

独シーメンスが、デジタルツインの概念を取り込んだ設計システムを2017年11月2日に発表した。モジュール式の設計プロセスを採用し、機械、電気、ソフトウェアの設計を連携可能にするほか、それらデータを使った試作品のシミュレーションも実行できるようにする。

 シーメンスが発表したのは、「Advanced Machine Engineering(先進的な生産工作機械エンジニアリング)」と呼ぶ仕組み。モジュール単位での設計に対応し、部品やプロセスの共通化を進めるほか、開発工程を複数並行して同時に進ませるようにもできる。これにより、個々の顧客からの特別な要望や、その要望の影響で発生する変更に合わせて簡単にモジュールを修正できるとしている。

 機械、電気、制御ソフトウェアの設計も並行して進められる。たとえば、機械の物理的な試作品が完成する前に、制御ソフトウェアを開発しテストができる。

 また、設計データを元に、コンピューター上に仮想的な試作品を構成する機能もある。デジタルツインの概念を採り入れた、この試作品をシミュレーションすることで、物理的な試作品の作成点数を減らす。部品の共通化や再利用、シミュレーションにより、生産コストの削減と開発期間の短縮を図る。