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国内のブロックチェーン基盤をシンガポールの貿易基盤に接続、三菱東京UFJ銀行とNTTデータが実証実験

DIGITAL X 編集部
2017年12月18日

三菱東京UFJ銀行は、NTTデータが構築した「ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤」をシンガポールの貿易基盤に接続する実証実験を実施する。国際取引における安全性や、公立性、透明度を高めるための課題を洗い出し、解決策を検討する。実験期間は2018年3月末まで。2017年12月5日に発表した。

 「ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤」は、貿易に関係する事務手続きなどの業務を自動化し、手続きにかかる時間の短縮を狙って構築したもの。現在、銀行、保険、物流、船舶、輸出入業者などの業界を代表する国内13社が参加し、試験的に運用している。

 一方、シンガポールの貿易基盤「NTP」は、シンガポール金融管理局が中心になって整備を進めている。香港などの諸外国と接続を目指して再構築しているところだという。今回は、日本側の基盤と、シンガポールの基盤を接続し、国際取引における貿易関連の文書を電子的に交換することを試みる(図1)。

図1:NTTデータが構築した基盤とシンガポールの基盤を接続し、国際取引における貿易関連文書を交換する

 実験で三菱東京UFJ銀行は、貿易金融など、実際の貿易取引の実例情報を提供するとともに、文書交換を試み、そこで明確になった課題を解決することで、アジア以外の地域を含めた貿易の円滑化に向けた仕組みを開発する。NTTデータは、日本側の貿易基盤の実証実験向け環境を構築し接続インタフェースを提供する。シンガポール側では、NTPプロジェクトオフィスが実証実験向け環境と接続インタフェースを提供する。