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大和自動車交通と日本交通、相乗りタクシーの実証を都内で開始

DIGITAL X 編集部
2018年1月26日

大和自動車交通と日本交通は、国土交通省が実施する相乗りタクシーの実証に参加し、実験を開始した。それぞれがスマートフォン用の専用アプリを提供し、同じ方向に移動したい利用者を探し出し、相乗りのサービスを提供する。国交省らが2018年1月22日に発表した。

 相乗りタクシーは、同じ方向に向かう複数の利用者を1台のタクシーに乗せて運送するサービス。配車アプリを使って同乗者のマッチングを図る。タクシーを1人で利用する割安になるため、「タクシー運賃は高い」として利用を控えていた客層のタクシー利用を期待する。事業者にすれば、複数の利用者を効率的に運送できることになる。

 スマホ用アプリとしては、大和自動車交通は既存の配車アプリ「大和自動車交通タクシー配車」に相乗り機能を期間限定で追加。日本交通は相乗り専用アプリ「相乗りタクシー」を用意する(図1)。「大和自動車交通タクシー配車」はiOS版とAndroid版があるが、相乗りタクシーはiOS版のみである。

図1:日本交通グループのJapan Taxiが開発・提供する相乗り専用アプリ「相乗りタクシー」の画面例

 相乗りタクシーの実施方法は以下の手順になる。まず利用希望者が配車アプリで設定した乗車場所と目的地から、同じ方向に向かう利用者のマッチングを図り、相乗りでの乗車を提案する。その際、相乗り時の運賃も提示する。運賃は、相乗りする利用者の最初の乗車地から最後の降車地までの走行距離に応じて算定した金額を、各利用者が1人で利用した場合の推計走行距離に応じて按分し算定する。

 候補者が相乗りに合意すると、付近にいるタクシーが、相乗り希望者を順番に迎えに行き、各人を目的地まで送る。目的地では、ただ降車すればよい。料金は、事前に設定したクレジットカードで決済し、領収書は降車後にメールで送信する。

 実証実験は東京都23区に武蔵野市と三鷹市を加えたエリアで実施する。相乗りタクシーとして稼働する車両数は、 大和自動車交通グループ4社の649両と、日本交通グループ11社の300両。期間は2018年1月24日の9時から3月11日の23時59分。当初は1月22日の9時からの予定だったが、関東地方を襲った大雪の影響で、開始が2日遅れることになった。

 国交省は。マッチングの成立状況や運賃、利用者アンケートなどを元に、制度化を検証する。