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LPWA規格間競争は2018年に勝敗が見え始める、IDC Japan調べ

DIGITAL X 編集部
2018年2月16日

調査会社のIDC Japanは、日本市場におけるLPWA(Low Power Wide Area)の市場動向の分析結果を発表した。2018年には規格間競争の勝敗が見え始めるとする。2018年2月5日に発表した。

 IDC Japanによれば、LPWAの通信規格や、それを利用するサービスは2017年までは出揃っているとは言えず、どの規格が主流になるかを見通しづらかった。それが2018年は、規格もサービスもほぼ出揃い、市場の成長が始まることから、規格間の優勝劣敗が見え始めるという。

 日本で利用できるLPWA規格をIDC Japanは、(1)全国規模で展開する製品やサービスが利用する「全国カバレッジ市場」、(2)特定の都市内や施設、私有地などの比較的狭い範囲で展開する製品やサービスが利用する「エリアカバレッジ市場」、(3)スタートアップ企業などが独自のアイデアを実現するためにLPWAネットワークを構築する「草の根市場」の3つに分類する(図1)。

図1:日本におけるLPWA市場の3分類

 このうち、全国カバレッジ市場では、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が全国展開する「Sigfox」と、携帯電話事業者が提供するIoT(Internet of Things:モノのインターネット)向けのLTE規格「セルラーLPWA」がシェアを広げると予測する。エリアカバレッジ市場の主役は「LoRaWAN」になると見る。

 また同じIoTシステムでも、通信エリアや設置場所によって、異なる規格を組み合わせる例が増えることから、複数の規格が主流になる可能性が高いともいう。一方で、LPWAの通信機能を持つ機器の量産が進めば、メーカーによる規格の選別が進み、早い段階で規格の淘汰が始まるとしている。