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国内の商用ロボット市場は2021年に2兆円規模に、IDC Japan調査

DIGITAL X 編集部
2018年2月23日

調査会社のIDC Japanが、日本国内の商用ロボット市場が2021年には2兆1236億円まで成長すると予測した。2018年2月15日に発表した。

 IDC Japanの予測によれば、日本国内の商用ロボット市場は2016年から2021年まで年複利成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)18.3%で成長し、2021年には2兆1236億円まで拡大する(図1)。

図1:国内商用ロボット市場規模の予測結果。棒グラフが市場規模で、折れ線は前年比成長率(IDC Japan調べ)

 商用ロボット市場は産業用ロボット、サービスロボット、業務用ドローンの3つに大別できる。このうち、市場規模が最も大きいのは産業用ロボットだ。すでに製造現場に広く普及しているが、2017年からロボットメーカーによるAI(人工知能)をロボットに活かす動きが本格化しており、2018年以降も成長を続けるという。2021年には市場規模が1兆4850億円に達するとIDC Japanは予測する。

 産業用ロボットに続くのがサービスロボットだ。病院や物流施設などで、業務効率向上を目的とした無人搬送ロボットの実証実験も始まりつつある。実験の成果が上がるとともに、サービスロボットを活用する例も増加していくと考えられる。IDC Japanは、2021年にはサービスロボットの国内市場が6120億円に成長すると見ている。

 業務用ドローンは、航空法や電波法の規制があるため、現時点では飛行範囲に限りがある。しかし2017年には通信事業者が、企業向けドローンを活用した事業の支援を始めている。2018年以降は、サービスロボットと同様に業務効率改善に業務用ドローンの活用が急速に進むとしている。IDC Japanは、2021年には業務用ドローンの市場規模が266億円まで成長すると見ているが、政府の法規制撤廃が条件になるとしている。