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車両の走行状況を分析するサービス、日立が2018年4月から開始

DIGITAL X 編集部
2018年3月19日

GPS(Global Positioning System)などを搭載する車両の走行データを分析するサービスを日立製作所が2018年4月に開始する。道路の混雑状態や車両の運行状況などを可視化できる。2018年3月14日に発表した。

 日立製作所が始めるのは「交通データ利活用サービス」。高速道路の運営・管理会社や、バス会社などでの利用を想定する。GPS(全地球測位システム)などを搭載する車両からのプローブ情報(移動軌跡と時間など)などを収集し分析する。2018年4月2日から提供する。

 高速道路の運営・管理会社であれば、ある区間の移動時間が把握でき、その結果を混雑している区間がひと目で分かるように色分けして表示できる(図1)。

図1:高速道路の運営・管理会社は「交通データ利活用サービス」により、どの区間が混雑しているかが分かる

 バス会社であれば、バスの走行位置と乗客の乗り降りを示すデータを分析することで、運行している路線の、どの区間が混雑しているのかを把握できるようになる(図2)。

図2:バス会社は「交通データ利活用サービス」により、運行区間のどこが混雑しているかが分かる

 データ分析では、車両の位置を正確に把握するために日立独自の位置補正技術を使っている。GPSだけでは車両の位置に対し数十~数百メートルの誤差が発生することがある。日立の独自技術では、道路の形状や車両の移動履歴を使ってGPS情報を補正する。

 サービスは、利用企業の拠点にシステムを構築して利用できるほか、データを日立が預かり分析結果を返す形も採れる。日立は、少子高齢化による人員不足などを経営課題に持つ企業などに対し、業務効率を高めたり、サービス品質を落とすことなくサービスを継続したりするための情報源として提案したい閑雅である。