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センスウェイ、月額30円からのIoT向けLPWAサービスを全国展開へ

志度 昌宏(DIGITAL X 編集長)
2018年4月16日

IoT(Internet of Things:モノのインターネット)のためのネットワークサービスを手がけるセンスウェイが、月額30円から利用できるLPWA(Low Power Wide Area)の通信サービスを2018年4月13日から開始している。三井不動産グループが関係するビルやマンションの屋上に基地局を設置し全国展開を図る。

 センスウェイが開始したのは「Senseway Mission Connect」サービス。同社のWebサイトから登録すれば通信サービスを利用できる(図1)。初期費用が不要で、利用料金は月額30円からの従量課金制を採る。同ネットワークを使って接続するIoTデバイスを管理するため「Senseway Mission Connect Management Console」も用意する。

図1:「Senseway Mission Connect」のサービス提供範囲

 Senseway Mission Connectが提供する通信は、LoRaWAN規格に沿ったもの。「LoRa Alliance」が定める無線ネットワークの規格で、無線免許が不要なサブギガ帯と呼ぶ920MHz帯を使用する。消費電力が低く、かつ長距離通信が可能な点が特徴で、センスウェイがサービス開始前に実施した試験では、富士山から千葉県柏市までの123.43kmの通信に成功。柏市にある柏の葉キャンパスで三井不動産と実施したフィールド試験では実用性と堅牢性を確認できたとしている。

 通信のカバー範囲を広げるため住友不動産と協力体制を取る。基地局(アンテナ)を、三井不動産グループが関係するビルやマンションなどに設置していく。 サービス開始時点では、東京・日本橋の「日本橋三井タワー」など30カ所に設置した。2018年8月までに一都三県、 2019年3月時点では人口の60%以上をカバーすることを目標にする。

 通信サービスの範囲外のユーザーに対しては、LoRaWANのゲートウェイをレンタルで提供する(写真1)。 レンタル料は、屋内用が月額3400円(税別)、屋外用は月額1万9800円(同)。ただし、この料金は、 サービス開始時のキャンペーン価格である。

写真1:レンタルで提供するゲートウェイ。左が屋内用、 右は屋外用

 Senseway Mission Connectの提供においては、パートナープログラムも開始した。すでに三井不動産を含む約50社がSenseway Mission Connectのパートナー企業に参画しているという。