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製造業に向けたクラウドサービス、神戸デジタル・ラボら3社が2018年9月に提供開始

DIGITAL X 編集部
2018年7月27日

製造業を対象にしたクラウドサービスが2018年9月下旬に登場する。大量データを高速に扱えるデータベースをもつほか、製造業に特有のネットワーク機器にも対応する。開発した神戸デジタル・ラボとFAプロダクツが2018年7月2日に発表した。

 2018年9月下旬にサービスを開始する「FA Cloud」は、製造業に向けたクラウドサービス。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)関連システムの開発などを手がける神戸デジタル・ラボ(KDL)が、スマート工場事業など手がけるFAプロダクツと、IoTプラットフォームを開発するスタートアップ企業の米MODEと共同で開発した。

 製造業向けとする理由として大きく3つを挙げている。1つは採用するデータベース。MODEが開発した時系列データベースを使用することで、一般的なリレーショナルデータベース(RDB)に比べ応答性を高めた。KDLらは最大2000倍高速だとしている。製造業において製造管理や品質管理などのためにセンサーデータなどを扱うようになれば、多様なデータを大量に扱う必要があるため、データ処理速度の高速性が必要になる。

 2つ目は、製造現場で利用されているネットワーク技術に対応していること。PLC(Programmable Logic Controller)や産業機器の接続など、FAプロダクツがスマート工場の構築などで得た知見を生かし、パッケージ化して提供する。データの可視化ツールも、本社、工場長、製造現場などの別に用意するという。

 3つ目は、セキュリティ対応。スマート工場などを対象にしたサイバー攻撃が増えていることから、KDLが持つセキュリティ分野での実績を元に対策を打つ。稼働監視ツールなども順次、開発する予定である。

 このほか、各種クラウドサービスと連携するためのAPI(Application Programming Interface)も用意する。他社サービスとの連携を可能にすることで、将来の最新技術やサービスを組み合わせたシステム拡張が可能になるとしている。