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運転手の発話と表情の変化から感情を読み取るAIシステム、CACが発売

DIGITAL X 編集部
2018年8月14日

運転手の発話内容と表情の変化から、感情を読み取るシステムをシーエーシー(CAC)が2018年8月1日から販売している。読み取った結果に応じて車内装置を作動させるなど、安全確保や快適な環境を作るシステムに役立つとする。

 シーエーシー(CAC)が発売するのは米Affectivaが開発した「Automotive AI」。表情と感情のデータベースを深層学習で分析し、独自のアルゴリズムで感情を読み取る。同データベースは、世界最大級という。

 運転手の発話内容はマイクで、表情はカメラでそれぞれ捉え、分析する。外部ネットワークとの接続がなくても使える。分析結果は、感情、表情、眠気、顔の向き、音声感情の5つの尺度で出力する。

 感情は「喜び」「怒り」「驚き」「Valence(肯定的表情/否定的表情)」の4種類。表情は「笑顔」「眉を上げる」「眉間にしわを寄せる」「頬を上げる」「上唇を持ち上げる」「鼻にしわを寄せる」「目を閉じる」「口を開ける」の8種類がある。眠気は「あくびをする」「瞬きをする」「瞬きの頻度」の3種類、顔の向きは「上下」「左右」「前後の向き」の3種類だ。音声感情は「怒り」「笑い」「興奮」の3種類でそれぞれ評価する。

 Automotive AIを利用すれば、眠気や注意力の低下などをいち早く検知して、事故防止に役立てられるとする。運転手の感情に応じて空調やオーディオを動作させることもできる。

 CACは今後、Automotive AIを自家用車だけでなく、電車やバス、タクシーなど公共交通機関の運転手の感情検知に向けても提案していく。