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キャッシュレスに向けた「MUFG Wallet」で使う決済ID情報の管理システム、三菱UFJ銀行とTISがサービス化し外販へ

DIGITAL X 編集部
2018年9月19日

三菱UFJ銀行(MUFG銀行)とTISは、キャッシュレス化に向けた決済ID情報の管理システムを開発し外販する。MUFG銀行が2019年春のサービス開始を予定するスマートフォン用決済サービス「MUFG Wallet(仮称)」で利用している仕組みをサービス化し、決済サービスを提供したい事業者に向けて外販する。クレジット会社などに直接依頼するよりも早期に決済ID情報の発行が可能になるとしている。2018年9月6日に発表した。

 スマートフォン用の決済サービス「MUFG Wallet(仮称)」が、三菱UFJ銀行(MUFG銀行)は2019年春からの提供を予定しているキャッシュレスに向けたサービス。同行が発行するデビットカードや、QR コード決済などに対応し、将来的には、さまざまなカード類を登録できる”お財布”サービスを目指す。

 MUFG Walletでは、スマホをなくしても決済情報が流出しないように、カード番号などの決済ID情報を暗号化し仮想化した「トークン」として格納している。トークンの管理・格納システムはTISの技術を利用する。

 今回、MUFG銀行とTISは、MUFG Walletのためのトークン管理・格納の仕組みを「トークンリクエスタ代行サービス」として外販する(図1)。モバイル決済サービスを手がけたい事業者に向けたサービスで、各種デバイスに格納すべきトークンの発行を、本来の発行元であるクレジットカード会社に代わって実行する。決済サービス事業者がクレジットカード会社などにトークン発行を直接依頼すると、両者のシステム接続のためのコストや時間がかかっていた。

図1:トークンリクエスタ代行サービスの概要

 トークンリクエスタ代行サービスの展開に向けTISは、同サービスの「WalletEVO」を提供する。決済サービス事業者発行するスマホアプリに非接触の決済機能を組み込むためのサービスで、各社のサービスと連携したスマホ決済の提供などを可能にする。

 MUFG銀行とTISは今後、トークンリクエスタ代行サービスを提供するために種々の企業との提携を検討している。スマホだけでなく、ウェアラブル端末やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)端末、コネクテッドカーに向けたサービス提供も予定している。