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公共交通事業者のオープンデータ、公共交通オープンデータセンターが提供開始

DIGITAL X 編集部
2019年6月6日

国内の鉄道・バス・航空などの時刻表や運行情報などを一元的に提供するサービスが本格始動した。公共交通オープンデータ協議会が2019年5月31日に運用を開始した「公共交通オープンデータセンター」によるもので、同センターが提供するAPI(Application Programming Interface)を介して利用できる。2019年5月31日に発表した。

 「公共交通オープンデータセンター」は、鉄道・バス・航空など公共交通事業者が持つオープンデータを各種サービスの開発者に一元的に提供することを目的に公共交通オープンデータ協議会が整備を進めていたもの。2019年5月31日に正式に運用を開始した。

 スマートフォン用アプリケーションやWebサービスなどの開発者は、同センターが提供するAPI(Application Programming Interface)を利用することで、公共交通データを組み込んだサービスを構築できる。

 運用開始時点で公開されているデータは表1の通り。データの提供形式は、(1)スマートフォンアプリなどでの利用を想定したREST APIによるJSON形式と、(2)経路探索サービスなどがデータを一括入手できるGTFS形式の2つがある。

表1:公共交通オープンデータセンターが提供しているデータ(2019年5月31日時点)
分野提供者種別公開内容データ形式
鉄道東京都交通局静的データ都営地下鉄、東京さくらトラム(都電荒川線)、日暮里・舎人ライナーの列車・駅時刻表などJSON
動的データ都営地下鉄、東京さくらトラム(都電荒川線)、日暮里・舎人ライナーの運行情報
都営地下鉄、東京さくらトラム(都電荒川線)の在線位置情報
バス東京都交通局静的データ都営バスの時刻表等JSON
都営バスのGTFS-JPデータGTFS
動的データ都営バスのバスロケーション情報JSON
新潟市静的データコミュニティバス「南区バス・まちなか循環ぐるりん号」「山の手地区住民バス」のGTFS-JPデータGTFS
上越市市営バスのGTFS-JPデータ

 公共交通オープンデータ協議会は、公共交通データの利用をうながすためこれまで、アプリケーションやアイデアを募るコンテスト「東京公共交通オープンデータチャレンジ」を実施してきた。ただ同コンテストで公開されたデータは営利目的には利用できなかった。センター経由のデータを使って開発するサービスは営利/非営利を問わない。

 今後は、同協議会に参画する公共交通事業者の協力を得ながら、提供データの拡充を図りながら、同センターが種々の交通データの利用を促進するデータ連携基盤になることを目指す。