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大規模システムのアジャイル開発を支援するサービス、富士通が提供開始

志度 昌宏(DIGITAL X 編集長)
2020年6月2日

大規模なシステムを複数チームがアジャイル(俊敏)に開発するための支援サービスを富士通が提供を始める。プロジェクトの進捗管理のほか、人材教育も手がける。そのために大規模アジャイル開発のフレームワーク(枠組み)を提供する米Scaled Agileと上位のパートナーシップ契約を結んだ。2020年6月1日に発表した。

 富士通が開始する「大規模アジャイル適用サービス」は、複数の開発チームが参加する大規模なアジャイル開発プロジェクトを対象に、チーム全体のマネジメントや、各チームの成果物の統合管理、全体テストの戦略などの計画から立ち上げ、実行までを支援するサービス。日本市場から開始し、順次グローバルに展開する計画だ。

 本サービスの開始に当たり、大規模アジャイル開発のフレームワークである「Scaled Agile Framework(SAFe)」や教育サービスなどを提供する米Scaled Agileと、上位のパートナー契約「Gold Transformation Partner」を結んだ。SAFeは、経営、事業、開発の各層での改革を対象にしたフレームワークで、全世界で採用されているという。

 Goldパートナーは、認定コンサルタント5人以上、顧客のビジネス変革に向けたSAFe導入を支援できることが条件。これにより、富士通自身がScaled AgileのSAFeスペシャリストからコンサルティングサポートを受けられ、顧客により高度な支援策を提供できるとしている。

 日本企業でGold Transformation Partnerになるのは、2020年6月1日時点のScaled Agileのサイトによれば、NTTデータとTDCソフトに次ぐ3社目。他にBronzeパートナーとしてオージス総研とアルカディアの2社が挙がる。

 パートナー契約に基づき今後は、これまでに自社で取り組んできた大規模アジャイル開発のノウハウに、米Scaled Agileが提供する大規模アジャイル開発のフレームワークなどを融合して提供していく。

 これまでの大規模アジャイル開発の取り組みでは、建設・不動産業者を対象にした基幹業務システムの刷新がある。620万ステップ超のレガシーシステムを、従来型のウォーターフォール型を基本にしながら、仕様の再定義や開発期間中の仕様変更などを可能にするためにアジャイル開発を適用。2つの開発手法を共存させるためのマネジメント手法を確立したという。

 アジャイルプロジェクトの支援サービスと並行し、SAFeの教育プログラムを2020年9月から提供する予定である。Scaled Agileが提供するSAFeに関する13種類のトレーニングのうち11種類のトレーニングを提供する。

 富士通によれば、アジャイル開発はこれまで、比較的小規模かつフロントシステムを中心に適用されてきた。それが最近は、市場変化への対応力を高めるために、金融業や製造業を中心に、大規模かつ複雑な基幹システムを含むエンタープライズ領域での大規模なアジャイル開発ニーズが高まっている。