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衛星で取得したデータに基づく気象予測情報、米マクサーが日本市場での提供開始

DIGITAL X 編集部
2020年10月15日

静止軌道衛星が取得したデータをもとにした気象予測情報の日本市場での提供を、衛星画像解析の米マクサー・テクノロジーズが2020年10月6日に開始した。商社や農業、電力インフラといった事業における意思決定に利用できる。同日に発表した。

 米マクサー・テクノロジーズの「WeatherDesk」は、静止軌道衛星から取得したデータに基づく気象予測情報を提供するサブスクリプション型のサービス(図1)。気温や降水量、風速、台風など、世界各国の気象データを配信するほか、特定地域や災害などの脅威にかかわる分析レポートも提供する。

図1:「WeatherDesk」内のアプリが抽出した平均気温データの画面例

 WeatherDeskが提供するデータは、(1)2000年以降の観測データと今後の気象予測データ、(2)リアルタイムに更新される気象モニタリングと気候予測、(3)1950年から今日までの世界規模の気象データ、(4)熱帯地域における過去と現在の気象状況および今後の予測動向データ、(5)気象や気候が農作物に与える影響に関する予測図やデータ、(6)風力・太陽光発電の1時間ごとの発電量変化の予測データである。

 たとえば商社や保険会社などであれば、市場リスクを把握しモデル化することに利用できる。農業では、気候変動がもたらす被害の予測や、作付面積の算出などの計画立案に使える。

 電力インフラやダム運営の事業では、インフラ供給の計画を事前に立案することで、損害を回避するための対策を講じられるという。再生可能エネルギー事業であれば、消費電力量の予測と、風力・太陽光発電での生産可能エネルギー量を比較することで公益事業体のリスク管理が可能になるとしている。

 WeatherDeskではサブスクリプション型の利用データのほかに、利用企業が自社システムに取り込むためのデータや、利用企業が可視化や分析のためのツールを構築するためのアプリケーションも提供する。