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小売業に向けたスマホによるキャッシュレス決済などのサービス群、富士通が提供開始

DIGITAL X 編集部
2020年10月23日

小売店舗にスマホを使ったキャッシュレス決済を導入するためのサービスを、富士通が2020年10月16日に提供を開始した。店舗の業務効率化と顧客の利便性向上を図る。小売業者向けの業務効率化サービス群の第1弾になる。同日に発表した。

 富士通の「Brainforce ウォークスルーチェックアウト」は、小売店の店舗におけるキャッシュレス決済の導入支援サービス。消費者は、自身のスマートフォンに取り込んだアプリケーションで商品のバーコードを読み取りながら買い物をし、レジに並ばずにキャッシュレスで決済する。決済後に表示されるQRコードを、店舗出口などに設置したQRコードリーダーにかざしチェックアウトする運用により、不正防止を図る(図1)。

図1:「Brainforce ウォークスルーチェックアウト」を利用したキャッシュレス決済の流れ

 本サービスにより消費者は、レジで待つ必要がなく、合計金額を確認しながら買い物ができる。買い過ぎの防止効果が期待できる。購入履歴の確認も可能だ。

 小売業者にとっては、キャッシュレス決済の導入によって、レジの台数や対応人員数を見直し、店舗の業務の効率化およびコスト削減が期待できる。消費者の購買履歴や行動データを収集し、プロモーションやマーケティングにも利用できる。

 Brainforce ウォークスルーチェックアウトとともに、キャッシュレス決済機能に絞った「Brainforce キャッシュレス決済」も提供する。これらサービスは、富士通の小売業向けのサービス群「Brainforce」の第1弾になる。

 Brainforceでは、消費者情報や商品情報などのデータベースや情報分析、コマース機能などの業務アプリケーションをクラウド上に展開し、それらを利用するためのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を提供する(図2)。

図2:「Brainforce」シリーズのシステム全体像

 今後は、ネットスーパーやギフト予約販売、インストアマーケティング施策、従業員の業務支援などの機能を順次提供する予定だ。

 Brainforce ウォークスルーチェックアウト、同キャッシュレス決済の利用料金は、いずれも個別見積もりである。富士通は、Brainforceシリーズ全体で2022年度(3月期)末までに、関連ビジネスを含め約200億円の売り上げを目指す。