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未整理データを自動的に仕分けするクラウドサービス、NECが発売

DIGITAL X 編集部
2021年3月18日

企業が持つ未整理のデータをAI(人工知能)技術を使って自動的に仕分けるクラウドサービスをNECが2021年3月2日に開始した。データの仕分け作業の効率および精度の向上が期待できる。同日に発表した。

 NECの「データ自動仕分けサービス」は、企業内が持つ未整理のデータを、カテゴリ情報を元にAI(人工知能)技術を使って自動で仕分けるクラウドサービス(図1)。人手による仕分け作業時間の短縮や、品質のばらつきの解消が期待できるとしている。商品マスターデータを対象にしたデータの分離では、品質を保ちながら作業時間を20時間から25分に短縮したという。

図1:「データ自動仕分けサービス」利用の流れ

 データ自動仕分けサービスを利用する際は、(1)仕分け対象データ、(2)分類したいカテゴリ情報である「仕分け先データ」、(3)正解の見本となる学習用の「教師データ」の3種のデータをブラウザからクラウドにアップロードすればよい(図2)。

図2:「データ自動仕分けサービス」はブラウザ上で操作する

 データの自動仕分けは、NECのAI技術群「NEC the WISE」の1つである独自の機械学習アルゴリズム「データ意味理解技術」を使って開発した。表形式のデータにおける行や列が持つ意味を予測し、類似性の高いデータ同士を自動的に統合する。少ない教師データからも精度が高い仕分けが実現できるとしている。

 企業の経営戦略や意思決定においてデータの重要性が高まるなか、分析対象データはWebやSNS、POS(販売時点情報管理)レジなどに分散し、データ形式が統一されていない。そのため、データ分析の前提であるデータの整理や分類のために工数が発生し、かつ作業者による精度のばらつきが課題になっている。

 データ自動仕分けサービスの料金は、月額50万円から(税別)。別に初期導入費用と仕分けAIモデルの作成費用が掛かる。NECは今後3年間で20社への販売を目指す。