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セブン銀行グループ発のeKYC機能、日商エレが非対面接客基盤と組み合わせて発売

DIGITAL X 編集部
2021年3月19日

金融機関がスマートフォンを使った非対面サービスを提供する際に求められる本人認証のためのeKYC機能を日商エレクトロニクスが2021年3月3日に発売した。セブン銀行のグループ会社が開発するもので、オンラインサービスを提供するための基盤ソフトウェアと組み合わせて提供する。同日に発表した。

 日商エレクトロニクスが販売する「proost」は、セブン銀行グループのACSiON(アクシオン)が提供するeKYC(electronic Know Your Customer)機能。2020年4月に改正された犯罪収益移転防止法に対応し、オンラインでの本人確認を可能にする。セブン銀行自身が近く、新型のATMに導入する予定だ。

 proostを日商エレは、2019年9月から提供してきた非対面接客を可能にする基盤製品「Moxtra」(米Moxtra製)に組み合わせて提供する。Moxtraが実現するビデオチャットや画面/資料共有などの機能を使ったオンラインバンキングにおいて、本人確認文書の郵送などを求めることなく、口座開設や住所変更ができるようにする(図1)。

図1:口座開設における「proost」と連携した「Moxtra」の利用の流れ

 一方、銀行などの顧客は、proostに一度登録すれば、proostを採用する他社のサービスにも、新たな登録作業なしにアクセスできる。認証時には不正検知モデルを適用することで取引の安全性を高めているという。

 従来、オンラインバンキングでも口座開設時には、申込書類や身分証のコピーを郵送または店舗へ提出する必要があり数週間がかかっていた。これを数日に短縮できる。口座開設後は同一プラットフォーム上で金融商品についての相談や約定取引、ローン審査などができるようになる。