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社会インフラの損傷状況や健全度を予測・可視化するクラウドサービス、日立システムズが発売

DIGITAL X 編集部
2021年3月19日

社会インフラなどの施設や設備の損傷状況や健全度・影響度を予測・可視化するサービスを日立システムズが2021年3月3日に発売した。点検・補修計画業務の効率を高める。同日に発表した。

 日立システムズの「CYDEEN劣化要因分析支援サービス」は、道路などの社会インフラ施設や機械などの各種設備を対象にした点検・補修計画の策定を支援するためのクラウドサービス(図1)。施設・設備の諸元データや、蓄積してきた点検・補修データなど既存の維持管理データを統計分析手法を用いたAI(人工知能)技術で分析する。データの調査・加工も含めて提供する。

図1:「CYDEEN劣化要因分析支援サービス」の概要

 維持管理データがあれば、河川や上下水道、建物など分野を問わず分析できる。製造業の機械設備のほか、石油・ガスなどのプラント設備機器、橋梁・トンネル・堤防・ダムなどの土木構造物、建築物に付随する設備などを対象にできる。

 分析により、施設・設備の損傷確率と、点検・補修の優先度、健全度、劣化要因の影響度を予測する。グラフに表示したり地図上で可視化したりできる(図2)。管理者は点検・補修箇所の見落としを防げ、優先順位付けなどの判断にかかる時間を短縮できるとしている。

図2:点検データの分析結果をグラフや地図で可視化する

 異常状態を示すデータが少ない場合でも、データ同士の相関性などから損傷確率や健全度、影響度を予測できる。

 日立システムズは今後、データ蓄積や台帳管理のための「CYDEEN維持管理システム」に、フィールド作業支援やメーター自動読み取り、ドローン運用統合管理などのサービスなどを連携させていく考えだ(図3)。

図3:関連サービス群との連携イメージ