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官民が持つモビリティ関連データのポータルサイト、NTTデータが公開

DIGITAL X 編集部
2021年5月14日

MaaS(Mobility as a Service)や自動運転、物流、気象など多岐にわたる交通環境情報を一元的に検索できるポータルサイトを、NTTデータが2021年4月30日から一般公開している。企業同士の需給のマッチングや情報交換の場も提供し、モビリティ分野のビジネス創出を支援する。同日に発表した。

 NTTデータが一般公開した「MD communet」は、交通環境情報を一元的に集約したポータルサイト。市場流通しているデータのほか、未流通の国や企業が保有するデータなどをカタログ情報として集約し、一元的に検索できるようにした(図1)。モビリティ分野のビジネス創出を支援するのが目的だ。

図1:交通環境情報ポータルサイト「MD communet」の画面例

 掲載されているデータの分野は、自動運転やMaaS(Mobility as a Service)などでプローブ情報や地図系データなどを用意する(表1)。利用者が関心を持つ領域に関連するデータをレコメンデーションする機能を持つ。

表1:「MD communet」が掲載するデータ
ジャンル自動運転、MaaS、ロジスティクス、道路環境情報
データの種類プローブ情報、地図系データ、道路規制系データ、イベント系データ、SNS系データ、公共交通系データ、施設/設備系データ、走行実績系データ、ヒト/車両移動系データ、渋滞系データ、気象系データ、防災系データ

 ポータルサイト上では、会員企業がビジネス上の需要や供給を登録できる。企業間の需給マッチングや情報交換、コミュニケーションの場も提供する。オフサイトでも、説明会やセミナー、アイデアソン/ハッカソンなどのイベントを開催。商談用にクローズ/セミクローズな場も設ける。

 MD communetにはすでに、データの提供者/利用者として複数の企業が参画している(表2)。

表2:2021年4月末時点の会員企業(五十音順)
企業名事業内容
インクリメントPデジタル地図(MapFanなど)
NTTインフラネット空間マネジメントなど
G空間情報センター地理空間情報
ジョルダン乗換案内など
ゼンリン住宅地図など
ゼンリンデータコム地図データなど
ダイナミックマップ基盤3次元地図データなど
ドコモ・インサイトマーケティングモバイルリサーチ&マーケティング支援
ハレックス気象情報
パイオニア車載機器など
防災科学技術研究所防災に関する技術研究

 MD communetは、内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP)の第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」における地理系データの流通を促進する取り組みとして公開した。

 今後も、官民が持つデータの拡充やデータを活用しやすい仕組みを作り、参画企業・団体を募りながらデータ提供者/利用者の仲間づくりに取り組むという。