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独シーメンスのローコード・ノーコード開発基盤、NECが販売

DIGITAL X 編集部
2021年6月30日

ローコード・ノーコード開発のために独シーメンスの子会社が開発・提供する基盤製品「Mendix」をNECが国内販売する。そのためにシーメンス日本法人と提携したと2021年6月14日に発表した。NECの開発技術やシステムインテグレーションの知見に基づくアセット・標準化技術を組み合わせて提供する。

 NECが国内販売するのは、独シーメンスの子会社である米Mendixが開発・提供するローコード・ノーコード開発のため基盤製品「Mendix」。レガシーシステムのモダナイゼーションを対象に、NECが持つシステムインテグレーション(SI)の知見を組み合わせて提供する。Mendixはグローバルでは1000社以上への導入実績があるという。

 加えて、企業や官公庁など業種別の画面テンプレートやデータモデル、データ連携のためのコネクター、様々なAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)部品群もNECが用意する。例えば、官公庁向けでは、高齢者などをも含めた利用者を想定したデザインや操作性を実現できる部品や求められるセキュリティに準拠した部品である。

 NEC自身、社内システムのモダナイゼーションにMendixを積極活用する。そこからモダナイゼーションの標準ガイドラインや設計開発手法、再利用可能なモジュールなどの充実を図りながら、最新のシステム運営ノウハウを継続的に高めるとしている。

 NECによれば、企業や官公庁はデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させ、様々なニーズに迅速かつ柔軟に適応するシステムの開発を進めている。しかし、最新技術を保有する技術者の確保が難しいことから、アジャイル型の開発手法と、それを実現するためのシステム基盤として、現場担当者やアナリスト、デザイナーなどが参画できるローコード・ノーコード開発の仕組みが求められている。

 Mendixの利用料は、シーメンスが運用するパブリッククラウド上での利用者10人によるアプリケーションのプロトタイプ検証が年間約160万円、社員100人と取引先5000人が利用するポータルサービスの運用が年間約700万円、プライベートクラウドでの1万人が利用する会員制サービス事業の運用では年間約2500万円。いずれも必要なリソースや機能などによって変動するほか、利用するAPI部品やSIサービスなどは個別見積になる。

 NECは3年間に100システムの販売を目標にする。