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既存住宅の設備をIoT対応にするためのシステム、LIXILが強化

DIGITAL X 編集部
2021年6月30日

既存住宅の設備や家電をスマートフォン用アプリケーションやスマートスピーカーから操作可能にするシステムの強化版を、建材メーカーのLIXILが2021年7月1日に発売する。外出先から住まいの様子を見守るなどにも利用できる。2021年6月9日に発表した。

 LIXILの「Life Assist 2」は、既存住宅の設備や家電などをインターネット経由で操作するための仕組みである「IoTホームLink」の機能強化版。専用のスマートフォン用アプリケーションあるいはスマートスピーカーからの音声操作により、玄関の施錠やシャッターの開閉、風呂の湯はり、エアコンや照明の入/切などを一元的に操作できる(図1)。

図1:「Life Assist 2」専用のスマートフォン用アプリケーションの画面例

 Life Assist 2では最大10人分のIDを発行し、IDごとに権限を設定できる。例えば父と母は全部屋の操作を、子どもは自身の部屋のみの操作を、遠方の家族は照明の確認のみといった設定が可能になる。

 スマホアプリでは、外出先から家や家族の状況を確認する「見守り」機能も用意する。玄関の施錠状態、子どもやペットの様子を確認できる。室内温度を確認してからのエアコン操作も可能だ。敷地内への不正な侵入、子どもの帰宅などはアプリに通知できる。外出確認やエネルギーの使用状況が可視化できるため、遠方で暮らす家族の見守りにも利用できるとする。

 設備や家電の操作ルールを設定できる。曜日/時間や天気、温度・湿度・照度、ドアの開閉、人感、GPS(全地球測位システム)による位置情報をトリガーにできる。天気予報と連動してシャッターを閉める、外出時にドアを開けたら家電のスイッチを切る、最寄駅に到着したらエアコンを起動するなどが設定できる。

 住宅設備や家電、各種センサーやカメラ(オプション)などは、ゲートウェイ機器「ホームデバイス」を経由してインターネットに接続する。宅内にあるルーターと接続しペアリングすることで機能する。

 今後は、連携できる製品/機器の拡大のほか、地域コミュニティーやサービスとの連携を視野に入れるという。

 IoTホームLink「Life Assist 2」の参考価格はホームデバイスが5万5000円(税込)。スマホアプリなどの月額使用料はかからない。センサー/カメラなどのオプション機器や、取り付け工事/搬入の費用は別途かかる。