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製造現場の進捗状況を可視化するモバイルアプリケーション、日立ソリューションズが発売

DIGITAL X 編集部
2021年10月21日

組み立て型の製造現場における進捗や問題を早期に把握するためのモバイルアプリケーションを日立ソリューションズが2021年10月14日に発売した。前後の工程の進捗状況や工程全体のボトルネックを可視化する。2021年10月13日に発表した。

 日立ソリューションズの「製造現場向け計画立案支援システム」は、組み立て型製造現場の管理者を対象に、自らが担当する工程および前後の工程の生産進捗や、不良数や在庫といった生産状況を可視化するためのモバイルアプリケーション(図1)。自工程に影響する工場内の状況を把握し問題に早期に対応できるよう支援する。

図1:「製造現場向け計画立案支援システム」のイメージ

 製造現場向け計画立案支援システムを利用する管理者は、不良発生や部品不足などの問題を直感的に把握できるとする。結果、自工程の生産計画の見直しを早期に決定でき、製品欠品や過剰在庫、納期遅延の防止につなげられるという。

 システムでは、前工程で製造される部品の納期遅延や欠品、突発の生産量増加などを想定し、自工程への影響をシミュレーションしたり、製造工程全体における目標未達成に影響するボトルネックを可視化したりができる。

 既存システムが持つデータベースに登録されている生産計画や実績、在庫数、BOM(Bill of Materials:部品表)などを、専用データベースに取り込んで利用する。既存システムの改編は不要で、データ連携によって実現する。

 日立ソリューションズによれば、製造業では、原材料や部品から最終的な完成品までの製造過程で、欠品や過剰在庫が発生しないよう、各工程のリードタイムに合わせた最適な生産計画の立案が重要だ。しかし、分散する製造拠点や工場間では、工程の進捗や不良発生などの情報が共有されない場合が多く、生産実績の分析結果から改善策を打っているのが実態だ。

 生産工程を可視化するシステムを導入しようとしても、既存システムの改編が必要で、導入コストが高額だったり、業務プロセスを変えることに現場に抵抗したりという問題がある。

 製造現場向け計画立案支援システムの価格は個別見積もりである。