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顧客の店外行動傾向を可視化するツール、購買データのフェズと行動データのunerryが連携し提供

DIGITAL X 編集部
2023年3月10日

店舗外の行動傾向や買い物傾向を可視化・分析するためのツールを、小売向けデータ基盤を提供するフェズが提供している。行動データ基盤を運営するunerryと連携することで自社が持つ購買データと掛け合わせて分析できるようにした。2022年11月2日に発表した。

 小売向けデータ基盤を提供するフェズの「Urumo Explorer(ウルモ エクスプローラー)」は、店頭で商品を購入した顧客の店外での行動や購買の傾向を可視化するためのツール。購買データと行動データを掛け合わせて分析することで実現する。

図1:「Urumo Explorer」のイメージ

 購買データとしては、フェズが小売業者と連携しデータ基盤「Urumo(ウルモ)」上で管理している約1億ID分のID-POS(ID付き販売時点情報)データなどを使う。購買データや店頭データ、バイヤー施策データ、販促データなどがある。

 行動データとしては、今回業務連携したunerryが「Beacon Bank(ビーコンバンク)」上に保有するリアル行動データを使う。全国210万カ所以上に設置したビーコンのネットワークとGPS(全地球測位システム)による位置情報を使い、月間300億件以上の人流ビッグデータがある。

 両データの掛け合わせにより、従来難しかった特定ブランドの購入者の店外行動傾向が施設別に可視化でき、自社ブランドや競合ブランドの購入者の顧客像を把握できるという。拡販に向けた課題抽出や仮説設計、対象者に向けた施策の検証などにも利用できるとしている。

 両社は今後、unerryのビーコンネットワークを拡充し、小売業者やメーカーを対象に、購買データと行動データとに基づく広告配信と、その効果測定のための取り組みを強化したい考えだ。

 フェズによれば、消費行動の変化や顧客ニーズの多様化により、小売業者やメーカーは顧客体験価値をより高められる施策を求められており、これまで以上に消費者理解の必要性が高まっている。