• News
  • 製造

工場の機器や設備を遠隔監視するサブスク型サービス、荏原製作所が提供

DIGITAL X 編集部
2023年3月10日

工場の機器や設備の状態を遠隔から監視するサブスクリプション型のサービスを荏原製作所が提供している。点検のための時間や人件費を削減できるという。2022年11月1日に発表した。

 荏原製作所の「EBARAメンテナンスクラウド」は、工場や施設内にある機器や設備の状態をリアルタイムに監視するためのクラウドサービス(図1)。サブスクリプション型で提供し、点検のために巡回している担当者の作業時間や人件費を減らし、安価な設備保全が可能になるという。

図1:「EBARAメンテナンスクラウド」のイメージ

 EBARAメンテナンスクラウドが提供する機能は、(1)見守り、(2)注意・異常時のメールでの通知、(3)定期レポートの3つ。

 見守りでは、ポンプや送風機、モーターなど回転機械の状態を24時間365日監視する。稼働状況は、新規開発したスマートフォン用アプリケーション「QiDe-LINK」を使って確認できる。

 見守りにより振動値や温度などが事前に設定した、しきい値を超えると、注意警報をメールで知らせる。定期レポートでは、機器の状態変化を示すデータを月次で発行する。

 機器や設備の状態を測定するために、振動センサー「QiDe(キーディ、Quick Detectorの略)」も開発した。ボトルキャップサイズにまで小型化し、対象機器に磁石や接着剤で設置する。QiDeで取得したデータは、Bluetoothで周辺機器に送り、そこからクラウドに送信する。

 EBARAメンテナンスクラウドは、荏原製作所が製品販売後に提供する継続的なサポートの位置付け。今後も顧客視点によるサービス・サポート体制を拡大するとしている。

 同社によれば、労働人口の減少により人手不足や人件費上昇といった問題が顕在化するなかで、設備管理における省人化や低コスト化が求められている。