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社外データを加味して物流の最適化を図るサービス、DATAFLUCTが提供開始

有澤 愛文(DIGITAL X編集部)
2023年11月28日

物流業における課題の解決策を外部データを加味して最適化するサービスを、データ活用基盤などを提供するDATAFLUCTが開始した。物流業者は、トラックドライバーの労働時間に上限が設けられる「2024年問題」や燃料費の高騰といった課題を抱えており、同業務を対象にしたサービスの強化を図る。2023年11月22日に発表した。

 データ活用基盤などを提供するDATAFLUCTの「物流DX支援ソリューション」は、機械学習(ML:Machine Learning)と外部データの活用により物流課題の解決策の最適化を図るサービス。(1)積み付け、(2)配送ルート、(3)ピッキングルートの3つの課題に対応する。同社のシミュレーションによれば、積み付けと配送ルートとを最適化できれば必要なトラックの台数を10%以上削減できるという。

 積み付けの最適化では、発注データや商品マスターを元にトラックの積載率を改善する。人手では対応できない数百台規模のトラックの積み付けを算出できるという。

 配送ルートの最適化では、過去の受発注データと、外部の地図データなどを元に、配送ルートを算出する。労働時間に制約にも対応し、配車計画・人員計画を改善することでコスト削減を図る。

 ピッキングルートの最適化では、カメラやセンサーのデータから物流倉庫内のピッキングルートを解析し、収納力と効率を両立できる棚の配置を算出する。AGV(Automatic Guided Vehicle:無人搬送車)や人によるピッキングの効率が高まるとしている。

 同社はこれまでに、サプライチェーンの需要予測などに向けたサービス「Perswell」などを提供してきた。今回追加したサービスは、Perswellなどを使って顧客企業の物流課題解決に取り組んだ成果に基づくものだ。

 具体的には、梱包サイズの最適化アルゴリズムを化粧品会社のオルビスと共同開発したり、需要予測に基づく物流業務の人員・配送計画の最適化を全日食チェーンに導入したり、社内外のデータを使った食品需要予測に国分グループ本社と取り組んだりである。