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工場の原材料など不定形な堆積物を3Dセンサーで計測・管理するためのソフトウェア、NEC通信システムが販売

DIGITAL X 編集部
2023年12月12日

工場で使用する原材料など、特定エリアに置いている不定形な堆積物の体積を3D(3次元)センサーを使って計測するためのソフトウェアをNEC通信システムが販売している。保管場所を訪れなくても原材料などの体積を安全かつ効率的に計測できるようにする。2023年10月23日に発売した。

 NEC通信システムの「NEC 3次元体積計測ソフトウェア」は、工場で使用する原材料など、特定エリアに置かれている不定形の堆積物を3D(3次元)センサーを使って計測・管理するためのソフトウェア(図1)。供給量と生産量の整合性を可視化することで、在庫量の管理や棚卸時の精度向上につながるという。

図1:「NEC 3次元体積計測ソフトウェア」による堆積物の測定イメージ

 NEC 3次元体積計測ソフトウェアでは、3Dセンサーで撮影した画像から、独自の三次元空間認識技術により、堆積物の検出から体積の算出までを実行し、その体積および設置場所の占有率を管理する。体積は、深度(距離)情報を元に独自の体積計測技術で分析・数値化する。原材料の密度情報を加味できれば重量も算出できる。

 1台の3Dセンサーで複数エリアを同時に計測できる。敷地が広大な場合は、複数の3Dセンサーで撮影した画像を1つのエリアとして測定することも可能だ。堆積物に一部欠損や不定形な凹凸があったり、堆積物の手前に柱などがあったり、堆積物の裏側が見えない、あるいは壁際に寄せて堆積したりなどの死角がある場合も、死角を除去し堆積物の形状を補間して測定する。

 同社によれば、工場の現場などにおける作業員の高齢化や人手不足が深刻化している。特に大量の原材料を管理している大規模工場では、作業員が目視が難しい不定形な堆積物を確認するために危険カ所も多い敷地内を巡回する必要があり、安全確保や効率化、計測の精度向上が課題になっている。

 3次元体積計測ソフトウェアは、NEC通信システムが提供する「空間認識ソリューション」の一製品として提供する。価格は175万円(税別)から。今後、2年間で30セットの販売を目指す。