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独BMWグループ、EVのエネルギー効率を高めるために量子計算技術を導入

ANDG CO., LTD.
2024年7月2日

独BMWグループは、EV(電気自動車)のエネルギー効率向上などを目的に量子計算技術を導入した。機械や電気・電子などを組み合わせるメカトロニクス分野の開発に利用する。量子回路設計ソフトウェアを開発するイスラエルのClassiq TechnologiesとGPU(画像処理装置)を提供する米NVIDIAとでコンソーシアムを組んで取り組む。Classiqが2024年6月20日(現地時間)に発表した。

 独BMWグループが取り組むのは、機械や電気・電子などを組み合わせるメカトロニクス分野の開発への量子計算技術の適用。ハードウェアとソフトウェアの最適な組み合わせを計算し、エネルギー効率が高いEV(電気自動車)を短期間で開発するのが目的だ。そのために量子回路設計ソフトウェアを開発するイスラエルのClassiq TechnologiesとGPU(画像処理装置)を提供する米NVIDIAとでコンソーシアムを組んでいる。

 Classiqは、量子アルゴリズム設計基盤を使って量子プログラムを開発する。プログラムは、NVIDIAが用意するオープンソースの量子計算基盤「CUDA-Q」上で動作する。小さなプログラムであるサブルーチンを複数組み合わせて計算能力を高めることで、より複雑なシミュレーションや詳細なテストに対応できるようにする。

 計算例として、モーターやバッテリー、クーラーなど電気エネルギーを大量に消費するユニットの効率的な設計を挙げる。

 BMWグループITの未来計算責任者であるルーカス・ミューラー氏は、「3社のコラボレーションにより、自動車技術への応用の限界を押し広げる革新的な量子実装が可能になった。NVIDIAの量子スタックは、複雑なアルゴリズムのシミュレーションに役立ち、詳細なテストと改良を容易にした」と話す。

 3社は今後も、量子計算技術の産業への応用を目標に、自動車開発への適用とインタフェースの開発を継続するとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名独BMW
業種製造
地域独バイエルン州ミュンヘン(本社)
課題EV(電気自動車)のエネルギー効率を高めるには、ハードウェアとソフトウェアを一体化した最適化が求められる
解決の仕組み複雑なシミュレーションや詳細なテストを実施するために量子計算技術を利用し線形方程式を高速に解く
推進母体/体制独BMWグループ、イスラエルClassiq、米NVIDIA
活用しているデータ機械や電気・電子、制御ソフトウェアなどメカトロニクスに関する自動車の設計データなど
採用している製品/サービス/技術量子アルゴリズム設計基盤(イスラエルClassiq製)、量子計算基盤「CUDA-Q」(米NVIDIA製)
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