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工場や倉庫で稼働する複数メーカーのAGVを一括管理するシステム、ティーネットジャパンが発売

ANDG CO., LTD.
2025年7月18日

工場や倉庫で稼働する複数メーカー製のAGV(Automatic Guided Vehicle:自動搬送車)を一括管理するシステムを、製造・物流業の現場向けサービスを手掛けるティーネットジャパンが2025年7月9日に発売した。AGVに変更を加えることなく、搬送ルートの設定や生産システムとの連携ができるという。2025年7月9日に発表した。

 製造・物流業の現場に向けたサービスを提供するティーネットジャパンの「ナイトフリート」は、工場や倉庫などで稼働するAGV(Automatic Guided Vehicle:自動搬送車)を一括管理するためのシステム(図1)。複数メーカーのAGVを管理・制御し、運用工数を削減できるとする。2025年7月9日に発売した。

図1:ティーネットジャパンの「ナイトフリート」によるAGVの運用イメージ

 ナイトフリートでは、AGVに対し工程間搬送や複数地点での積み下ろしに対応するルートや、予約搬送などを設定できる。制御するAGVの固有機能が持つスピード重視や可搬重量重視、屋外対応やクリーンルーム対応などの要件に基づいて適切な選択ができるという。設定は、PCまたはタブレット端末上でブラウザーの「Microsoft Edge」または「Google Chrome」を使って実行する。

 AGVの運用制御には、AGV間の統一的な制御プロトコルや、メーカー各社の通信インタフェースを使用することで、ハードウェアやカスタムソフトウェアの追加は不要だとしている。ただし発売時点で対応しているAGVは、中国MiR(Mobile Industrial Robots)の製品と台湾eYs3D(アイズスリーディー)の「AMR01-C」になる。

 オプションで、工場・倉庫設備との連携も可能だ。エレベーターや自動ドアと連携すれば、AGVがエレベーターを使ってフロア間を移動し、ロックされている扉を開けて目的地まで搬送するといった仕組みを実現できるという。他に、ERP(Enterprise Resource Planning:企業経営資源計画)やWMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)、MES(Manufacturing Execution System:製造実行システム)などのシステムとの連携にも対応する。

 導入時には、現状確認から課題分析、運用開始までをティーネットジャパンが支援する。標準的なケースでは最短6カ月で導入できるとしている。必要に応じて省人化サービス「ナクサナイト」を組み合わせて、手押し台車を使った搬送からAGVによる自動搬送までを段階的に移行する。そのための台車や周辺装置の設計・制作にも対応する。

 ティーネットジャパンによれば、メーカーが異なるAGVを連携させるには、個別のアプリケーション開発や通信ゲートウェイの追加が必要で、一般的には開発が難しく設定が煩雑になる。