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スマートファクトリーのためのIoTやデジタルツインの導入支援サービス、パーソルクロステクノロジーが開始
スマートファクトリーを実現するためのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)システムやデジタルツインなどの導入支援サービスをパーソルクロステクノロジーが開始した。主にシステム導入と生産工程の最適化を対象にする。2025年7月18日に発表した。
パーソルクロステクノロジーの「スマートファクトリーエンジニアリングサービス」は、スマートファクトリーの実現に向けた支援サービス。コンサルティングから品質管理の改善や生産ラインの設計といった工程の最適化、および、そのためのシステム導入を対象にする。生産現場の可視化と最適化による生産性向上と持続的な競争力の確保につなげるという。
スマートファクトリーエンジニアリングサービスでは、デジタルツインを使った工場の最適化も支援対象にする。工場の生産状況や倉庫の物流作業をIoT(Internet of Things:モノのインターネット)データを基に再現し、課題の発見や検証などを実施する。既存の在庫・物流業務の最適化や人員配置の検証、新規工場の設立や新規ラインの立ち上げなどに対応できるとする。デジタルツインによるシミュレーションには「Tecnomatix Plant Simulation」(米シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア製)を利用する。
スマートファクトリー化に向けては、その実現に必要なシステムの導入を支援する。対象システムとしては、IoTによるセンシングシステムや、画像処理による検査システム、製品の品質試験システム、制御システムなどを挙げる。AGV(Automatic Guided Vehicle:自動搬送車)/AMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)やロボットの導入なども対照する。
加えて、これらのシステムが必要とするデータの抽出や分析も専門のエンジニアが支援する。抽出支援では、各種センサーによるデータの収集・抽出方法の検討から外注先の選定・導入までをカバーする。分析支援では、データの加工・分析から業務上の課題点や特異点の見極め、全体最適に向けて必要な取り組みや進め方を明確にするという。
経済産業省、厚生労働省、文部科学省の3省がまとめた『2024年版ものづくり白書』は、製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みの多くが部分的な改善に留まっていると指摘する。パーソルクロステクノロジーによれば、DXを進める中で、生産現場の非効率さや潜在的な課題を正しく把握しないまま、施策が先行してしまうケースが少なくなく「本当に効果があるのか確証がないままアイデアを実行してしまう」ことがある。