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複数メーカーのAMRを統合制御する基盤サービス、富士ソフトが発売

DIGITAL X 編集部
2025年11月14日

複数メーカーのAMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)を統合制御する基盤サービスを富士ソフトが2025年11月11日に発売した。搬送ルートのシミュレーション機能を持ち、AMRの最適配置と搬送効率向上を可能にするという。同日に発表した。

 富士ソフトの「MixFlit」は、複数メーカーのAMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)を統合制御するための基盤サービス(図1)。Webブラウザーから操作でき、PLC(Programmable Logic Controller:産業用コントローラー)を使用した設定が不要になるという。

図1:AMRを統合制御する富士ソフトの「MixFlit」の位置付け

 MixFlitは、AMRを導入する前に動きや搬送ルートを3D(3次元)空間上でシミュレーションする機能を持っている。AMRの最適配置と搬送効率の向上につなげられるとする。AMRが利用するマップは、FMS(Fleet Management System:車両管理システム)により追加・削除や検索・編集ができる。

 導入後は、AMRの走行状況や走行位置、異常状態などをリアルタイムで監視する。システム内でエラーが発生したり注意が必要になったりすれば管理者に通知する。上位システムとの連携機能を使えば、搬送指示の自動化や工場の他システムとの連携が可能になるとする。

 制御できるAMRは現時点では「Kachaka pro」(Preferred Robotics製)と「KeiganALI」(Keigan製)の2機種。順次拡大するとしている。加えて、複数フロアへの対応や国際標準通信規格「OPC-UA連携」に対応する予定だ。

 富士ソフトによると、工場や倉庫では複数メーカーのAMRが稼働しているが、制御仕様が異なるため統合制御ができなかったり、既存設備との連携のための技術的なハードルが高いといった課題がある。

 MixFlitのライセンス料金は660万円(税込)。別途、導入費とカスタマイズ費、保守費が発生する。