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コンタクトセンター向けAIエージェントの開発・実行基盤、vottiaが提供開始

DIGITAL X 編集部
2025年11月12日

コンタクトセンターにおける顧客対応のためのAI(人工知能)エージェントを開発・実行するための基盤を、同分野に特化するvottiaが2025年11月から提供する。LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)と連携する音声対話インタフェースなどを使って、複数のAIエージェントが連携する仕組みをノーコードで構築できるとする。2025年11月6日に発表した。

 vottiaは、コンタクトセンター向けサービスを開発・提供するモビルスと、コンタクトセンター大手のトランスコスモスが、コンタクトセンター向けAIエージェントの開発・実行基盤を提供するために2025年4月設立した合弁会社。2025年11月から同基盤のクラウドサービス「maestra」の提供を開始する(図1)。コンタクトセンター業務における手続き対応やシステム照会などのためのAIエージェンを開発することで、業務効率を高められるとする。

図1:vottiaのコンタクトセンター向けAI(人工知能)エージェントの開発・実行基盤「maestra」の概要

 maestraでは、LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)と連携する音声対話インタフェースなどを使って、複数のAIエージェントが連携するマルチエージェント環境をノーコードで構築できるという。AIエージェントには、AI技術による判断過程やエージェント間のやり取りの可視化や、顧客との対話履歴や取得したパラメーターの管理などの機能を用意する。

 今後、修理受付や請求受付など種々の業種・業態に対応したAIエージェントを用意する。モビルスの既存製品や、サードパーティ製品との連携や、AIから生成AI技術を利用するための標準プロトコルMCP(Model Context Protocol)への対応も予定する。

 vottiaによると、コンタクトセンターでは、チャットボットの普及により、単純な情報照会など簡単な問い合わせは減少傾向にある。しかし、複数のシステムを照会したり、状況に応じた判断や手続きを代行したりするといったの複雑な対応に対する効率化や自動化が課題になっている。人手不足が深刻化するなか、個人の経験に依存しない応対品質の維持と省人化への対応が急がれる。