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生成AI環境の構築と実務への定着までを支援するサービス、パナソニック デジタルが開始

DIGITAL X 編集部
2026年5月8日

生成AI(人工知能)環境の構築と定着までを伴走支援するサービスを、パナソニック デジタルが2026年3月から開始している。企業が生成AI技術を自走して使いこなせるよう導入後の定着が図れるという。2026年4月21日に発表した。

 パナソニック デジタルの「生成AI活用支援サービス」は、企業の生成AI(人工知能)基盤の整備と運用体制の確立までを支援するサービス(図1)。用途やセキュリティを満たした環境構築と実務への定着を一体で支援し、企業が生成AI技術を導入後、自走して使いこなせるまでの状態を獲得できるという。

図1:「生成AI活用支援サービス」における環境構築の支援イメージ

 サービスは「生成AI環境構築支援サービス」と「Copilot活用推進支援サービス」の2つからなる。同社の生成AI活用プロジェクトの知見を基に開発したという。

 生成AI環境構築支援サービスは、生成AI技術を全社で安全に活用するための環境を短期間で構築し、その導入効果をROI(Return on Investment:投資対効果)可視化する。そのために(1)要件定義、(2)環境構築、(3)自走化、(4)運用保守という4つを支援する。

 要件定義では、業務要件の整理に加え、セキュリティポリシーやアクセス制御の設計、LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)を選定する。LLMは、クラウド型の「Azure OpenAI」(米Microsoft製)や「Gemini」(米Google製)、ローカル型の軽量モデル「gpt-oss」(米OpenAI製)や「Gemma」(米Google製)を用途や機密性に応じて使い分ける。

 環境構築では、プライベートクラウド環境の構築と併せて、利用ガイドラインの策定を進める。自走化では、業務に即したプロンプト(指示文)や活用テンプレートを提供・作成する。運用保守では、管理者向けのハンズオンや運用計画の策定、保守までを支援する。

 一方のCopilot活用推進支援サービスは、生成AIサービス群「Microsoft Copilot」(米Microsoft製)の導入と定着を、パナソニック デジタルのAI技術者が支援する(図2)。業務実践のためにプロンプト作成ツールを提供する。

図2:「Copilot活用推進支援サービス」の概要

 活用支援として(1)計画立案、(2)勉強会実施、(3)ワークショップ運営、(4)定着化・伴走の4つのサイクルを回す。

 計画立案では、現状の業務フローや課題のヒアリングを踏まえ、導入目的やKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を明確にする。併せて活用範囲の定義、ロードマップの作成、ガバナンス体制の整備を進める。

 勉強会実施では、対象者の選定から、カリキュラムの設計、ハンズオンの資料やデモ環境、周知活動までを準備する。実施後にはアンケートを実施し、受講者へのフォローアップを実施して知識の定着を促す。

 ワークショップ運営では、実施内容やスケジュールの検討、フォーマット作成、ワークショップ・報告会の運営をリードする。現場の課題を抽出するとともに、業務改善につながるアクションを提案する。

 定着化・伴走では、推進体制の検討から、施策の実行、評価・効果測定までを支援する。得られた評価データを分析して、改善計画を策定し、自走に向けたサイクルを回す。

 今後、社内データを連携して活用するためのRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)対応や、AIエージェントの設計・実装支援を強化する。

 パナソニック デジタルによると、生成AI技術の全社活用を巡っては、情報漏えいや誤情報生成への懸念、人材・ノウハウの不足、ROIの不透明さといった課題がある。業務効率化ツールに留めめず、企業競争力の強化につなげるためには、導入後の定着と継続的な価値創出までを見据える必要性が高まっている。