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ニチイ学館が医療・介護分野でNECと提携、第1弾としてケアプラン作成にAI導入へ
介護事業などを手がけるニチイ学館は、医療・介護分野におけるサービス開発に向けてNECと提携した。関連分野において、デジタルテクノロジーを使った新サービスの開発に両者で取り組む。第1弾として、要介護者一人ひとりに合った介護プランの作成にAI(人工知能)を適用し、介護施設で働く従業員の負担軽減と、より効果が高い介護方法を見つけ出す。ニチイ学館とNECが2017年11月10日に発表した。
医療・介護分野では今、「健康寿命」の延伸に向けた介護サービスへのニーズが高まっている。一方で、人手不足による、より効率的な施設運営が課題になっている。これら課題の解決においては、各種センサーやウェアラブルデバイスなどで取得したデータに基づく新たなサービス開発や業務のより一層の効率化への期待が高まっている。
ニチイ学館とNECは、医療・介護分野の新サービス開発や、業務効率化に向けて共同研究を進めていく。第1弾として、要介護者の一人ひとりに対し、ケアマネージャーが作成する介護プラン(ケアプラン)に対し、作成業務の自動化と、より効率的な介護プランの実現に向けてAI(人工知能)を適用する研究に取り組む。ケアマネジャーの負担軽減と同時に、要介護者の早期自立に向けたサービス開発を目指す。
ケアプラン作成に向けては、高齢者の健康状態や身体状態などのデータをAIによって学習・分析することで、自立に向けて最も効率が良いと考えられる介護プランを提示する。その結果を採用するかどうかの判断に役立つ根拠も示す。AIエンジンには、NECの「異種混合学習技術」を採用する。
ニチイ学館は、全国47都道府県で介護サービスを展開し、1400カ所以上の拠点で約15 万人に種々のサービスを提供している。これらのサービス提供実績や知見、および全国規模のデータを今後の研究開発に生かす。
ニチイ学館とNECは今回のシステムにより、介護プランの作成プロセスの最適化に加え、介護や自立支援に向けた種々のサービス開発に取り組むとしている。なお両者は、経済産業省の補助金の交付を受けMedical Excellence JAPAN が公募した2017 年度の「医療技術・サービス拠点化促進事業(医療拠点化促進実証調査事業)」において、「中国での介護普及に向けた基盤構築推進のための介護啓蒙及び人材養成普及事業」を共同提案し採択されてもいる。
企業/組織名 | ニチイ学館 |
業種 | 医療・健康 |
地域 | 東京都千代田区 |
課題 | 「健康寿命」の延伸に向けた介護ニーズ増と、介護サービス提供者の人手不足といった相反する喫緊の課題があるなかで、要介護者にはより効果的で、作業者には負担の少ないサービスの実現が求められている。 |
解決策 | センサーやウェアラブルデバイスなどで得られるデータをAI(人口知能)などで分析し、最適解を求める |
推進母体/体制 | ニチイ学館、NEC |
活用しているデータ | 介護左ビスを受けている高齢者の健康状態や身体状態などのデータ |
採用している製品/サービス/技術 | 「異種混合学習技術」(NEC製)など |
稼働時期 | 研究開発に2017年11月から開始 |