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伊の自動車メーカーBlutec、EVなどの生産に3Dシミュレーションを導入へ

DIGITAL X 編集部
2017年12月14日

コンセプトカーなどを製造するイタリアのBlutecは、EV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)の製造にPLM(Product Lifecycle Management)を導入し、3D設計データを活用する。設計データを一元管理し、生産前のシミュレーションを導入する。システムを納入する仏Dassault Systèmesが2017年11月14日に発表した。

 Blutecは現在、シチリア島のテルミニイメレーゼにある工場を、EV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)の製造拠点にする計画を立てている。イタリア経済省の投資誘致・事業開発公社と進める計画で、2018年に本格稼働させる。同工場は2011年に一端閉鎖したが、EV/HVの生産拠点として再稼働させる。稼働後は、かつての従業員約700人を段階的に再雇用していくという。

 工場を再稼働させるに当たり、Blutecは最新のPLM(Product Lifecycle Management)環境を導入することを決めた。まずは、車両の設計データを一元管理し、関係者が設計変更などの情報を容易に参照・共有できるようにする。設計関係者は、設計データを参照しながら設計内容を修正する。

 同時に、シミュレーション機能を活用する。限定仕様車や特別モデルなど、設計変更が必要な車両を生産する前に、設計データから3Dモデルを作成してシミュレーションすることで、性能検証や、生産時に発生する問題を事前に把握できるようにする。

 Blutecが導入するのは、仏Dassault Systèmesの「3D EXPERIENCEプラットフォーム」。3D設計ソフトウェアや、3Dシミュレーション、PLMなどの機能を持つ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名伊Blutec
業種製造
地域イタリア・シチリア島テルミニイメレーゼ
課題一度閉鎖した自動車工場を、ハイブリッド車や電気自動車などの最先端車両の生産に対応させなければならない
解決の仕組み3D設計データを一元管理し、限定仕様車や、特別モデルの性能を製造前にシミュレーションすることで検証/テスト時間を短縮する
推進母体/体制伊Blutec、仏Dassault Systèmes
活用しているデータ自動車の設計データ
採用している製品/サービス/技術シミュレーションサービス「3DEXPERIENCE」(Dassault Systèmes製)
稼働時期2018年