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「キットカット たのめるくん」をネスレ日本が開始、安価なIoT向け通信サービスSigfoxを採用
ネスレ日本は2017年12月中旬から、チョコレート菓子の「キットカット」をワンタッチで発注できるサービスを開始する。発注の仕組みにIoT(Internet of Things:モノのインターネット)向けの安価な通信サービス「SigFox」を採用した。システムを提供するKCCSモバイルエンジニアリングとACCESSが2017年12月6日に発表した。
新サービス「キットカット たのめるくん」は、専用のボタンデバイスを使い、チョコレート菓子「キットカット」を発注できるサービス(図1)。在庫数が少なくなればボタンを押すだけでオフィスに商品が届く。同社のコーヒーマシンをオフィスで利用している「ネスカフェ アンバサダー」を対象に提供し、2018 年末までに1万オフィスでの利用を見込む。アンバサダー自体は2017年9月時点で応募者数は 35 万人を超えている。
キットカットたのめるくんは、ボタンデバイスをクラウドに接続するために、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)用の安価な通信サービスである「SigFox」を採用した。オフィス向けの商用サービスにSigfoxを採用するのは、国内ではこれが初めてという。
システムとしては、KCCSモバイルエンジニアリング(KCME)が、ネスレ専用のボタンデバイスと「Sigfox マルチアダプタ」、およびAPI(Application Programming Interface)基盤となる「SmartBee IoT」を提供。クラウド上でACCESS が開発した発注用サーバーが、SmartBee IoTを介してネスレのバックオフィスシステムにつながる(図2)。
Sigfoxは、消費電力を抑えながら広範囲の通信網を構築するための無線通信技術「LPWA(Low Power Wide Area)」のための手法の 1 つ。2009年にフランスで提供が始まり、現在は世界 36 カ国に展開されている。日本では京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が国内唯一のSigfoxオペレーターとしてサービスを提供している。
企業/会社名 | ネスレ日本 |
業種 | 製造 |
地域 | ネスレのコーヒーマシンを利用している「ネスカフェアンバサダー」がいるオフィス |
課題 | チョコレート菓子「キットカット」をオフィスで、より手軽に楽しんでほしいが、発注に手間がかかる |
解決の仕組み | 商品の不足時にワンタッチで発注できる仕組みの提供 |
推進母体/体制 | ネスレ日本、KCCSモバイルエンジニアリング(KCME)、ACCESS |
活用しているデータ | 商品不足時に「ネスカフェアンバサダー」が操作した派中データ |
採用している製品/サービス/技術 | ネスレ専用ボタンデバイス、通信デバイス「Sigfoxマルチアダプタ」、API連携基盤「SmartBee IoT」(いずれもKCME製)、発注用サーバー(ACCESS製)、通信サービス「SigFox」(KCCSが提供) |
稼働時期 | 2017年12月中旬から |