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島根県松江市、ロボットが撮影する“AR(拡張現実)年賀状”を実証実験

DIGITAL X 編集部
2017年12月16日

島根県松江市は2017年12月15日から2018年1月3日にかけて、ロボットが撮影するAR(拡張現実)画像を使った年賀状の実証実験を実施する。観光地としての魅力を広く訴求するのが狙い。システムを構築した日本ユニシスが2017年12月6日に発表した。

 今回実験するのは、「AR(Augmented Reality:拡張現実)年賀状サービス」。松江市内で撮影した観光客の動画をクラウドに蓄積すると同時に、その動画に関連づけた情報を持つ年賀状を印刷。その年賀状を観光客から送られた家族や友人などは、ARビューワーを年賀状にかざすことで、松江市で撮影された動画をクラウド経由で見られるというものである(図1)。

図1:AR年賀状サービスの概要。松江市を訪れた観光客が年賀状送付先を指定して画像を撮影することで、受け取った側はスマホアプリでAR画像を楽しめる

 撮影場所には、市内の松江歴史館を選んだ。そこに設置するコミュニケーションロボット「Sota」が観光客と対話し、市内観光で印象に残った場所などを聞き出しながら、観光客の動画を撮影する。観光客には動画撮影前に送付先の登録を求めることで、送付先を含めた年賀状をその場で印刷し、すぐに郵便ポストに投函してもらう。

 ARの仕組みには、日本ユニシスのARサービス「タメスコ」を使う。ロボットのSotaは、日本ユニシスグループのユニアデックスの未来サービス研究所が協力し、提供する。

 実証実験には日本ユニシスのほか、日本郵便中国支社も協力する。AR年賀状を松江市の新たな宣伝手法に位置づけ、撮影機器は松江歴史館に常設することを検討する。ほかの施設やイベントへ流用し、松江市をPRする機会を増やしたいともしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名島根県松江市
業種公共
地域松江歴史館(島根県松江市)
課題松江市の観光地としての魅力を広く伝えて、観光客を増やす
解決の仕組み松江市を訪問した観光客にAR付きの“動く年賀状”を送ってもらい、AR画像で松江市の魅力をアピールする
推進母体/体制島根県松江市、日本ユニシス、日本郵便中国支社
活用しているデータロボットが撮影した年賀状送信者の画像データ
採用している製品/サービス/技術コミュニケーションロボット「Sota」(ユニアデックス製)、ARアプリ「タメスコ」(日本ユニシス製)
稼働時期2017年12月15日~2018年1月3日(予定)