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伊の高級ファッションサイトYNAP、自社ブランド製品の生産管理にPLMを導入

DIGITAL X 編集部
2017年12月25日

世界の高級ファッションをオンライン販売するイタリアのYOOX NET-A-PORTER GROUP(ユークス・ネッタポルテ・グループ:YNAP)は、自社ブランド製品の企画・開発を強化するためにPLM(Product Lifecycle Management)システムを2017年7月に稼働させた。製品データを統合的に管理し、関係者が最新情報にアクセスできるようにした。システムを納入した米Centric Softwareが2017年12月12日に発表した。

 イタリアのYOOX NET-A-PORTER GROUP(ユークス・ネッタポルテ・グループ:YNAP)は、オンラインショップで世界180カ国に高級ファッション商品を販売している。月間のサイト訪問者数は、約2900万人に達し、2016年の純収益は約19億ユーロ(2565億円:1ユーロ=135円で換算)だった。

 当初は他社製品のみを販売してきたが、自社ブランド品の製造・販売にも乗り出している。販売量がまだ少ないうちはメールやExceによる情報交換でも問題はなかったが、取扱量が増えるにつれ、情報の混乱から問題が発生するようになっていた。

 今回、製品の企画から、デザイン、製造、販売、配送までの情報を統合的に管理するために、PLMを導入した。商品開発に関わるメンバー全員が最新情報を確認できるため、たとえば、サンプル作成と生産にかかるコストを把握し、当初予算とのズレを認識できるようになった。

 現状、PLMはイタリア・ミラノにある自社ブランド品の商品開発部門だけで利用している。今後は、マーチャンダイジング部門やデザイナーも利用できるようにする。最終的には、材料を供給する企業との情報交換にもPLMを使いたい考えだ。

 導入したPLMは米Centric Softwareの「Centric 8 PLM Enterprise Suite」。デザイナーとの情報交換に備えて、米Adobe Systemsのデザイン用ソフトウェアとの連携機能を組み込んでいる。ERP(Enterprise Resource Planning)システムとのデータのやり取りも可能にしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名伊YOOX NET-A-PORTER GROUP
業種製造
地域イタリア・ミラノ
課題自社ブランドのファッション製品の取扱量が増えるにつれて、各種情報が混乱するようになった
解決の仕組み自社ブランド製品の企画開発から顧客への配送までのすべての情報を統合的に管理する
推進母体/体制伊YOOX NET-A-PORTER GROUP、米Centric Software
活用しているデータ企画開発、デザイン、生産など、自社ブランド製品に関連するデータすべて
採用している製品/サービス/技術Centric 8 PLM Enterprise Suite(米Centric Software製)
稼働時期2017年7月から