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日本ウォーターシステム、透析用の水を作る装置の稼働データ分析にBIツールを導入

DIGITAL X 編集部
2017年12月26日

透析に用いる水を作る装置を製造する日本ウォーターシステムは、データ分析に新たなツールを導入した。装置の稼働データを収集する仕組みを作ったものの、集まるデータ量が膨大になり分析しきれなくなったため。。システムを納入したアシストが2017年12月12日に発表した。

 人工透析には「透析用水」が必要で、それを「透析用水作製装置」で精製する。日本ウォーターシステムは、この透析用水作製装置で国内市場で、およそ4割のシェアを持っている(図1)。

図1:日本ウォーターシステムの透析用水作製装置

 2016年からは、装置の稼働状況を把握する「Jモニター」サービスを始め、水圧、流量、温度など数十項目の稼働データを収集している。データから部品の劣化度合いを分析し、適切な交換時期を顧客に通知する。

 ところが、装置から収集するデータ量は、当初予想よりもかなり大きく、データを十分な性能で処理できないことが判明した。当初はMicrosoft Excelを使った集計や分析も試みたが十分な性能は得られなかったほか、さまざまな方法での分析もできなかったという。

 そこで2017年3月にセルフサービスBIツール「Qlik Sense」の導入を決めた。社内の情報システム部門の手を煩わせることなく、経営企画室のメンバーでも、データの準備ぁら集計、分析までが操作できる点と、当初考えていたログデータのデータベース化が不要な点を評価した。

 Qlik Senseには、オプション製品の「Qlik NPrinting」を組み合わせている。顧客ごと、装置ごとの稼働レポートを社内関係者に配信し、顧客サービスの充実を図るためだ。異常値を早期に発見することで機器の安定稼働を維持し、顧客満足度を高めることで、競合他社との差異化を図りたい考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名日本ウォーターシステム
業種製造
地域東京都中央区
課題透析用水作製装置の稼働データを収集する仕組みを作ったが、集まるデータ量が膨大で、分析が困難だった
解決の仕組みセルフサービス型BIツールを導入し、経営企画室のメンバーでもデータの集計・分析ができる環境を作った
推進母体/体制日本ウォーターシステム、アシスト、大塚商会
活用しているデータ透析用水作製装置の稼働データ
採用している製品/サービス/技術Qlik Sense(米Qlik製)