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ヤマシナ、ネジ工場の生産効率を高めるためにIoTシステムを導入へ

DIGITAL X 編集部
2018年1月12日

各種のネジを製造・販売するヤマシナは、工場の生産効率を高めるためのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)システムを2018年4月にも稼働させる。センサーデータを使って製造設備の故障を予測し、稼働率の低下を防ぐ。システムと提供する日本ラッドとともに2017年12月18日に発表した。

 ヤマシナがIoT(Internet of Things:モノのインターネット)システム導入で狙うのは、工場の製造機械の稼働データなどを分析することで故障時期を予測し、生産ラインの停止時間を最小にすること。これまでは、故障を予測し事前に修理する「予防保全」や、出荷後も製品を追跡する「トレーサビリティ」に向けた体制が十分とは言えなかった。

 今回導入するのは、日本ラッドが販売する「製造業向けIoTソリューションパッケージシステム」。製造業の生産効率と品質の向上に的を絞った製品で、センサー端末から通信回線、ソフトウェアまでがまとめられている。生産進度、稼働時間、時間当たり生産数、機械別稼働状況、設備状態、異常情報といった情報を一括管理でき、それらデータを分析できる。

 パッケージを採用するのは、導入前の要件定義や個別機能の開発などに時間をかけず、短期間に導入したいためだ。2018年4月にはシステムを稼働させ、予知保全やトレーサビリティの確保に加え、工場の各種生産情報をデータとして取り込んで解析し、品質向上などに活用する計画である。

 なおヤマシナは、今回の自社導入を契機に、日本ラッドと販売代理店契約を結んでおり、製造業向けIoTソリューションパッケージシステムの外販にも乗り出す。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ヤマシナ
業種製造
地域京都市山科区
課題製造機械が故障すれば修理する体制のため、故障により生産が停止した際の損失が大きかった
解決の仕組みセンサーデータを解析し機械の故障時期を予測することで、故障の前に修理し、生産ラインの停止時間を短縮する
推進母体/体制ヤマシナ、日本ラッド
活用しているデータ製造機械の稼働状況を示すデータや、センサーによるデータ
採用している製品/サービス/技術「製造業向け IoT ソリューションパッケージシステム」(日本ラッド製)
稼働時期2018年4月