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オーストリアのバイクメーカーKTM、製品開発期間の短縮に向けPLMデータを活用

DIGITAL X 編集部
2018年1月22日

スポーツバイクを製造するオーストリアのKTM Sportmotorcycleは、製品開発期間のさらなる短縮化に向け、PLM(Product Lifecycle Management)システムで管理しているデータの、さらなる活用に取り組む。そのために目的のデータを簡単に取得できるツールを導入する。システムを納入する米PTCの日本法人が2018年1月17日に発表した。

 KTM Sportmotorcycleはスポーツバイク大手。世界で製品を販売するほか、各種レースにも積極的に参加しており、エンジンやシャーシ、サスペンションなど多くの部品を社内で開発し内製している。レース用に開発した車両や部品から、実績が高いものを量産品に流用することも多い。

 しかし、時代の変化に対応しながら顧客が求める製品を開発するには、さらなる開発期間の短縮が必要だと考えている。同社はこれまで、設計から生産、販売までの製品情報を管理するためのPLMシステムを導入し、全社で活用してきた。ただ、PLMで管理するデータが大量で、かつ多岐にわたるようになったことで、目的のデータを取り出すのに手間がかかるようにもなっていた。

 そこで、ブラウザ上の操作だけでPLMが管理するデータを取得できるツールの導入を決めた。導入したのはPTCの「ThingWorx Navigate」。特に操作方法を学ばなくても、PTCのPLM「Windchill」から、簡単な操作で目的のデータを取得できるようになる。

 またKTMeは今回、現在使用中の製品を含め、PTCとのソフトウェアライセンス形態をサブスクリプションモデルに切り替えた。利用しただけの料金を支払う形態のため、ソフトウェアにかかるコストも抑えられるとみていえる。

 ちなみにKTMは、内製するエンジンやシャーシ、サスペンションなど多くの部品を社内で開発し内製している。それらの設計にはPTC製CADソフトウェア「Creo」を使用している。エンジンとシャーシを同一のCADソフトウェアで設計すのメーカーはKTMのみだという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名オーストリアKTM Sportmotorcycle
業種製造
地域オーストリアオーバーエスターライヒ州ブラウナウ・アム・イン郡マッティヒホーフェン市
課題PLMシステムで統合管理している設計や生産、販売などのデータから必要なデータを取り出すのが面倒になっていた
解決の仕組み簡単な操作でPLMシステムから必要な情報を取得できるツールの導入
推進母体/体制オーストリアKTM Sportmotorcycle、米PTC
活用しているデータPLMで統合管理している各種データ
採用している製品/サービス/技術「ThingWorx Navigate」(米PTC製)