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相鉄ビルマネジメント、横浜のショッピングセンター「JOINUS」で顧客の動線と属性の分析を実証実験

DIGITAL X 編集部
2018年1月26日

相鉄グループの相鉄ビルマネジメントは、相模鉄道の横浜駅にあるショッピングセンター「JOINUS(ジョイナス)」で、来店客の動きと属性を分析する実証実験を2018年2月から開始する。実験に協力するKDDIとARISE analytics、ipocaが2018年1月24日に発表した。

 今回の実証では、ショッピングセンター「JOINUS(ジョイナス)」の各所にセンサーを設置し、来店客が持つスマートフォンの無線LANの信号を取得する。どのセンサーが、どの信号をつかんだのかを確認すれば、来店客の現在位置と、それまでの動き(動線)、時間別の来店客数などが把握できる。センサーには韓国ZOYI製を使う(図1)。

図1:実験に使用する韓国ZOYIのセンサー。スマートフォンが発する無線LANの信号をつかむ

 来店客の属性は、スマートフォンのクーポンアプリで把握する。今回は、実験に参加するipocaのアプリ「NEARLY」を使用する。来店客が商品購入時にNEARLYでクーポンを使用すれば、性別や年齢層などの属性データが収集できる。収集するのは個人を特定しないデータのみとし、さらに誰から取得したも分からないように加工して分析する。

 相鉄ビルマネジメントは、今回の実験で得られる分析結果を基に、店舗レイアウトの変更や、Webやスマートフォンに向けた来店を促す広告のあり方など、店舗運営の効率化と来店客へのサービス改善を計画している。

 実証実験に参加するZOYI、ipoca、KDDI、ARISE analyticsの4社は、この実験での知見を活かし、分析サービスの商用化や、ほかのショッピングセンターでの実験などを目指す。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名相鉄ビルマネジメント
業種流通・小売り
地域横浜市西区
課題来店客数や売り上げも増加につながる店舗レイアウトや広告のあり方を知りたかった
解決の仕組み顧客が持つスマートフォンが発する無線LANの信号をセンシングしたりクーポンの利用データを取得したりすることで、来店客の動きや人数、属性をつかむ
推進母体/体制相鉄ビルマネジメント、KDDI、韓国ZOYI、ARISE analytics、ipoca
活用しているデータ無線LAN信号でつかんだ来店客の動きを示すデータと、クーポンアプリに登録してある来店客の属性データ
採用している製品/サービス/技術無線LANの信号をつかむセンサー(韓国ZOYI製)、スマートフォン向けクーポンアプリ「NEARLY」(ipoca製)、データ分析技術(ARISE analytics製)
稼働時期2018年2月