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京浜急行、子どもや高齢者の見守りサービスを実証実験

DIGITAL X 編集部
2018年1月26日

京浜急行電鉄は、子どもや高齢者の見守りサービスの実証実験を開始した。沿線住民の住生活支援事業の強化が目的。ビーコン端末が発する信号を受信したら、家族のスマートフォンに通知するシステムを試験運用する。京浜急行と実験に参加する富士通がそれぞれ2018年1月25日に発表した。

 見守りサービスの実験は、京浜急行本線の「京急富岡」駅と「能見台」駅の隣り合う2つの駅の周辺で実施する。地域住民から募った子どもや高齢者など20人を対象にする予定である。彼らには、ビーコン端末を身に付けてもらい、駅周辺に設置したレシーバーで信号を受信する。受信すれば、家族のスマートフォンにレシーバーの位置と通過時間をプッシュ通知で知らせる(図1)。

図1:家族が持つスマートフォンにインストールするアプリ。レシーバーの位置と通過時刻を通知する

 レシーバーは京急富岡駅と能見台駅の改札付近、および京急ストア富岡店と京急ストア能見台店のレジ付近の計4台を設置する(図2)。実験により京浜急行は、定置レシーバーで見守り範囲を形成そ、より広い範囲で見守りサービスを運用できるかを検証する。

図2:今回の実証実験の概要

 さらに、京急が運航する路線バスでは、実験で使用するスマホ用アプリをレシーバーとして使うことも実験する。同アプリは、ビーコンの信号を受信する機能も持っており、信号を受信した時刻と位置情報を発信する。バスの走行中に見守り対象者とすれ違った際に、信号を受信し、時刻と位置の情報を発信できるかを検証する。

 京急は実験の結果を見て、見守りサービスの本格的な導入を検討するとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名京浜急行電鉄
業種交通
地域横浜市金沢区
課題子どもや高齢者の行方をすぐにつかめるサービスを提供して沿線の住生活を支援する事業を強化したい
解決の仕組み子どもや高齢者にビーコン端末を持ち歩いてもらい、地域各所に設置したレシーバーでビーコン信号を受信し、その位置を家族のスマートフォンに通知する
推進母体/体制京浜急行電鉄、富士通
活用しているデータビーコン信号を受信したレシーバーの位置情報
採用している製品/サービス/技術ビーコン信号のレシーバー(富士通製)、ビーコン端末「Kinsei端末」、位置確認アプリ「Kinseiアプリ」(DG Life Design製)
稼働時期2018年1月25日から2月28日