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イオンモール、店舗の駐車場にキャッシュレスのETCシステムを利用

DIGITAL X 編集部
2018年1月31日

イオンモールは店舗の駐車場の入退出管理にETCシステムを試験運用する。現地にはETCカード情報を読み取るアンテナを設置し、料金精算などはネットワークでつながるサーバーで処理する「ネットワーク型ETC」を使う。首都高速道路などが2018年1月26日に発表した。

 イオンモールは、イオンモール幕張新都心の「ファミリーモール」に併設されている駐車場で、ネットワーク型ETCを試験運用する。利用者は、高速道路で利用されているETC同様に、ETC車載器を装着した車両で出入り口を通過すれば。ETCカード情報が読み取られ、クレジットカード決済ができる。運転席から身を乗り出して駐車券を取得したり、出庫時の精算などの手間が省ける。

 ネットワーク型ETCとは、駐車場などにはETCカード情報を読み取るアンテナのみを設置し、入退出の認証や料金決済などはネットワークでつながった遠隔地のサーバーで処理する仕組み(図1)。高速道路の料金所に据え付けてあるETCシステムは、料金所内にコンピューターが設置されており、そこで車種の判断や料金の算出などを実行している。

図1:アンテナで読み取ったETCカード情報を遠隔地にあるサーバーに送り、認証や料金決済などを処理する

 ETCを高速道路以外でも利用する動きは2006年からあった。ただ、決済処理の方法やインターネットなどネットワークの通信速度、サーバーの処理速度などが足かせとなり普及してこなかった。

 今回、ネットワークの速度やサーバーの処理能力が十分に向上し、ネットワーク越しの決済でも現実的な処理ができると考え、試験的に運用する。運用期間は2018年1月26日から2月27日まで。ETCシステムと機器は、日立製作所とアマノが納入し、機器の保守を首都高ETCメンテナンスが、ETCアンテナとサーバー間の通信セキュリティの管理を首都高速道路が、それぞれ担当する。

 これら4社は、ネットワーク型ETCを駐車場の入退出管理だけでなく、商業施設と連携した新しいサービスの創出にも利用できると期待する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名イオンモール
業種流通・小売り
地域千葉市美浜区
課題駐車場利用者が精算機に料金を投入する際に手間と時間がかかる
解決の仕組みネットワークで決済システムにつながったETCの導入
推進母体/体制イオンモール、アマノ、首都高速道路、首都高ETCメンテナンス、日立製作所
活用しているデータETCカード番号、個々の来店客の駐車場利用時間など
採用している製品/サービス/技術ネットワーク型ETC カード読取りシステム、ETCアンテナ(日立製作所製)、ETC決済用駐車場管理システム(アマノ製)
稼働時期2018年1月26日から2月27日