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日立オートモティブシステムズ、一般道での自動運転試験をセンサー類を見直し実施

DIGITAL X 編集部
2018年2月9日

日立オートモティブシステムズは、茨城県ひたちなか市の一般道で自動運転技術の走行実証試験を実施している。これまで、高速道路やテストコースなどで試験を実施ていたが、車両に改良を加えて一般道での試験に挑む。2018年2月2日に発表した。

 日立オートモティブシステムズはこれまで、日立グループのクラリオンと協力してひたちなか市内の高速道路や、同市にある自動車安全運転センター 安全運転中央研修所にある市街路を模したテストコースなどで実証試験を続けてきた。

 今回の一般道での実証試験に先立って、市街路を模したテストコースでのテストで、車載センサーとセンサー情報を統合し、周辺物の認識に必要な「センサーフュージョン」の機能を検証した。結果、一般道で自動運転の試験を実施するには不十分な点がいくつかあることが判明した。

 具体的には、対向車や歩行者、自転車など、これまでの試験では想定する必要がなかった物体を認識する能力や、多様な形状の交差点を通過する能力などに問題があった。特に交差点を通過する際に、低速で大きく旋回しながら、周辺の歩行者などを的確に認識する能力に問題があったとしている。

 日立オートモティブは検証結果を分析し、車載センサーの数や配置、構成を見直し、センサーフュージョン機能を拡張した。今回の実証試験では、一般道走行時に周辺の歩行者や自転車などの物体を正確に検知できることを検証するとしている。

 加えて、地図ユニットが出力する自社位置情報と地図情報を利用して、一般道での自動走行に必要な精度で自車位置を把握できることも検証する。

 試験期間は2018年2月5日から16日。ただ安全確保のために、試験コースや走行時間帯など一切非公開で試験を実施するとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名日立オートモティブシステムズ
業種製造
地域茨城県ひたちなか市
課題一般道で自動運転車の試験をしたいが、周辺環境の検知や多様な形状の交差点通過などに問題が残っていた
解決の仕組み車載センサーの数や構成、配置を見直し、センサー情報を統合する機能を強化
推進母体/体制日立オートモティブシステムズ、クラリオン
活用しているデータ各種車載センサーが検知する、周辺環境のデータなど
採用している製品/サービス/技術各種車載センサー(日立オートモティブシステムズ製)
稼働時期2018年2月5日から16日