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成蹊大学、学習に最適な環境をセンサーデータから導き出し「環境空間ガイドライン」策定へ

DIGITAL X 編集部
2018年2月19日

成蹊大学は、学習に最適な環境をセンサーデータから導き出す実証実験を2月19日から開始する。温湿度や照度、二酸化炭素濃度などをセンサーで計測し、データを分析し最適解を導き出す。共同で実施するNTTコミュニケーションズが2018年2月13日に発表した。

 成蹊大学の実証実験では、学内の30カ所に温湿度、照度、二酸化炭素濃度などを測るセンサーを設置する。データは無線通信でクラウドに送り、そのデータを分析する。分析結果に学生や教職員から得た体感評価も加味し、学習に最適な環境を実現する条件を見いだす。そこから、学習空間に最適な温湿度、照度、二酸化炭素濃度などを定めた「環境空間ガイドライン」の策定を目指す。

 クラウドに蓄積するデータのうち、温湿度や気流のデータ分析は、同学の理工学部システムデザイン学科の小川隆申(たかのぶ)教授の研究室が担当。照度や二酸化炭素濃度などのデータ分析は、NTTコミュニケーションズが担当する(図1)。

図1:環境センサーの検出値をクラウドに蓄積し、そのデータを成蹊大学理工学部とNTTコミュニケーションズが分析する

 実験に使用する環境センサーは、ドイツEnOceanが独自に開発したもの。太陽光発電や振動、ボタンを押す力、温度差などでセンサー自身が発電し、検出値を無線で送信する。電源を用意する必要がないのがメリットだ。

 NTTコミュニケーションズは実証実験から、EnOceanセンサーを既存の建物に設置するノウハウや、データ取得と分析のノウハウを蓄積し、EnOceanセンサーの活用促進を図りたい考えである。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名成蹊大学
業種教育
地域東京都武蔵野市
課題学習のために最適化された環境(温湿度、照度など)を用意したい
解決の仕組み学内30カ所に温湿度、照度、二酸化炭素濃度などを検知するセンサーを設置し、その計測値を分析して学習に最適な環境を導き出す
推進母体/体制成蹊大学、NTTコミュニケーションズ
活用しているデータ学内30カ所の温湿度、照度、二酸化炭素濃度などのデータ、および学生や教職員の体感評価データ
採用している製品/サービス/技術IoTシステム基盤「Things Cloud」(NTTコミュニケーションズ製)、温湿度などの環境センサー(独EnOcean製)
稼働時期2018年2月19日から