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サントリー、清涼飲料用ペットボトルを3Dプリンターで試作

DIGITAL X 編集部
2018年3月6日

サントリーは、清涼飲料用ペットボトルの試作品を3Dプリンターで作り始めた。子会社で飲料用ペットボトルを生産するサントリーMONOZUKURIエキスパートが手がける。3Dプリンターを納めたストラタシス・ジャパンが2018年2月27日に発表した。

 サントリーグループでペットボトルを生産するMONOZUKURIエキスパートはこれまで、ペットボトル 試作ではアルミニウム製の金型を外注しており、試作品の完成までに最長1カ月半がかかることがあった。試したいデザインが浮かんでも開発期間による制約から諦めることも少なくなかった。

 今回、試作にかかる時間を短縮するために、3Dプリンターを導入する。3Dプリンターで樹脂製の型を作り、試作品を作成する(図1)。この方法だと、試作にかかる時間を最短3日にまで短縮できた。試作品とデータを見比べることで、デザイナーとマーケティング担当者、パッケージエンジニア、プロダクトエンジニアの間での情報交換が正確かつスムーズになったとしている。

図1:3Dプリンターで作成した試作品ペットボトルの型(左)と、試作した型で作成したペットボトル

 3Dプリンターの導入に当たっては、コンピュータシミュレーションと切削加工機も比較検討した。コンピュータシミュレーションでは、シミュレーション結果が実際のボトルから若干かい離していた。切削加工機による金型の自作では、仕上がりに問題はなかったが、加工機の設定などに多大な工数がかかることが分かった。

 今後は、清涼飲料用ペットボトルに加え、アルコール飲料用の試作品にも応用することも検討している。さらに、生産現場で使用する工具や治具の製作に利用することも考えているという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名サントリーMONOZUKURIエキスパート
業種製造
地域東京都港区
課題清涼飲料用ペットボトルの自作にかかる時間を短縮したい
解決の仕組み3Dプリンターを導入し、ペットボトルの型を短時間で作成できるようにした
推進母体/体制サントリーMONOZUKURIエキスパート、ストラタシス・ジャパン
活用しているデータ製品の設計データなど
採用している製品/サービス/技術3Dプリンタ「Objet Eden260VS」(米Stratasys製)
稼働時期不明